研究課題/領域番号 |
03454062
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土壤・肥料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小さき 隆 (小崎 隆) 京都大学, 農学部, 助教授 (00144345)
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研究分担者 |
田中 樹 京都大学, 農学部, 助手 (10231408)
平井 英明 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (20208804)
岡川 長郎 京都大学, 留学生センター, 教授 (00093211)
荒木 茂 京都大学, アフリカ地域研究センター, 助教授 (00158734)
久馬 一剛 京都大学, 農学部, 教授 (80027581)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1993年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 粘土鉱物 / 土壌肥沃度 / 熱帯土壌 / 土壌生成 / 土壌分類 / 土壌風化度 / 多変量解析 |
研究概要 |
〈既存資料・情報の収集および土壌試料採取〉 アジア地域(タイ、マレーシア、インド)、南米地域(パラグアイ、ブラジル、コロンビア)、アフリカ地域(ナイジェリア、ニジェール、コートジボワール、ザイール、ルワンダ)の農地、潜在農地、草地から土壌試料を採取するとともに、自然環境に関する既存試料並びに農法、特に肥沃度管理技術に関する情報を収集した。 〈土壌分析および解析〉 採取した土壌試料について一般理化学性および全分析、粘土鉱物組成分析を行った。それらの分析情報に加えて、従来、研究分担者等により蓄積されているわが国を中心とした温帯地域農耕地土壌に関する情報等に基づき、主成分分析等の多変量統計解析法を用いて土壌材料および土壌肥沃度を評価する手法の再検討を行い、従来一般的に用いられていた手法に改良を加え、土壌肥沃度の説明要因としての土壌材料、特に粘土鉱物の寄与の程度や様式について上述の地域を比較検討した。 〈結果〉 土壌肥沃度を特徴づける因子として固有潜在力、有機物、酸性化、有効態リンが、また、土壌材料を特徴づける因子として岩質と風化度が抽出された。これらの因子と粘土鉱物組成とを対比して検討した結果、アジア、西アフリカ、南米の熱帯地域の土壌は、わが国や一部の南米地域のような温帯地域の土壌より、肥沃度規定要因の固有潜在力が極端に低く、7Å粘土鉱物が卓越していることが明らかとなった。その理由としては熱帯地域に広く分布している砂岩および花崗岩・片麻岩等の酸性岩の特性に加えて、高温多雨により特徴づけられる強風化環境によるものと考えられた。一方、東アフリカ大地溝帯周辺地域の土壌は母材が塩基性溶岩であり、さらに風化履歴も短いため、14Å粘土鉱物あるいは非晶質粘土鉱物が卓越し、集中的な有機物管理も相乗的効果を発揮し、高い肥沃度を示すことが少なくないことが明らかとなった。
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