研究課題/領域番号 |
03454115
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 名古屋大学 (1992-1993) 山梨医科大学 (1991) |
研究代表者 |
小林 繁 名古屋大学, 医学部, 教授 (00018342)
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研究分担者 |
飯野 哲 名古屋大学, 医学部, 助手 (40242854)
鈴木 道子 Yamanashi-Gakuin Juior College, Professor (40136221)
鳥橋 茂子 Nagoya University School of Medicine, Research Associate (90112961)
藏本 博史 Yamanashi Medical College, Research Associate (30153373)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1991年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 消化管運動 / 自発性収縮能 / 特殊平滑筋細胞 / ペースメーカー細胞 / 緩徐波 / イヌ近位結腸筋層 / 筋層間神経叢 / 斜走筋 / 癌原遺伝子c-kit / モノクローナル抗体 / 平滑筋細胞 / 自律神経終末 / 腸管運動 / ペ-スメ-カ-細胞 / 腸管神経叢 / 細胞骨格 / モノクロ-ナル抗体 / 受容体型チロジンキナ-ゼ癌遺伝子cーkit |
研究概要 |
腸管運動の細胞機構を解明するために緩徐波(slow waves)の発生源をペースメーカー細胞と仮定して、その本体の同定を試みた。緩徐波には平滑筋の自発性収縮が伴う。 緩徐波の発生源は「カハールの間質細胞(interstitial cells of Cajal)」とみなされている。しかし、文献的考察とプレパラート観察結果から、この定説の誤りが決定的となった。従来、「カハールの間質細胞」と誤解された構造にはシュワン細胞、および細網細胞も含まれる。これらは緩徐波を生ずるとしても、自発性収縮とは関係がない。 イヌ近位結腸の筋層は「腸管運動のペースメーカー細胞」に関する生理学的研究が盛んな生体組織であり、1)粘膜下表面と2)筋層間神経叢領域にペースメーカーが存在する。今回の研究では、筋層の粘膜下表面に、小型で扁平な特殊平滑筋の存在を見いだした。これは一部の学者が「カハールの間質細胞」と誤称する細胞に一致する。目下、この特殊平滑筋が、緩徐波および自発性収縮の発生源であることを裏付ける実験を実施している。一方、筋層間神経叢領域にも新しい平滑筋組織があり、これを斜走筋(oblique muscle)と名付けた。斜走筋は縦走筋と輪走筋との間隙を橋わたしする。筋層間神経叢の周囲に集中する。斜走筋の意義は不明であるが、筋層間のペースメーカーである可能性は高い。 ペースメーカー細胞は神経の影響を受ける。自発性収縮はカルバコールによって増強され、NOニューロンによって抑制される。
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