研究課題/領域番号 |
03454149
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
山下 哲 群馬大学, 医学部, 教授 (50025623)
|
研究分担者 |
杉本 博之 群馬大学, 医学部, 助手
内田 勉 群馬大学, 医学部, 助手 (00160276)
保坂 公平 群馬大学, 医学部, 講師 (70108992)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
|
キーワード | ホスホリパーゼD / リゾホスホリパーゼ / ホスファチジン酸 / 酵素精製 / 活性化 / 阻害 / 酵母リン脂質生合成 / 遺伝子発現 / ホスファチジルコリン代謝 / コリンキナ-ゼ / ホスホリパ-ゼC / プロモ-タ- / イノシト-ル・コリン調節 |
研究概要 |
1.ホスファチジルコリンホスホリパーゼDのホスファチジン酸による活性化 酵素精製の過程でホスホリパーゼDの新しい活性化因子ホスファチジン酸を同定した。ホスファチジン酸は本酵素の産物でもあるので、これはホスホリパーゼDが自らの生成する産物で活性化されることを示す。この結果はアゴニスト刺激後、細胞内のホスファチジン酸、ジアシルグリセロールが長時間にわたり高レベルで維持されるという事実とよく一致している。 2.リゾホスホリパーゼの精製とホスファチジン酸による阻害 リゾホスファチジルコリンには種々の生理活性があることが知られている。リゾホスホリパーゼはリゾホスファチジルコリンの細胞内レベルを決める重要な酵素なので精製を行なった。ラット肝臓上清画分から酵素を214,000倍精製したところ、標品はSDS電気泳動で分子量60,000の均一なバンドを示した。酵素はトランスアシラーゼ活性をも有し反応中間体としてアシル化酵素を生ずることが判明した。酵素はホスホリパーゼDの産物であるホスファチジン酸とホスホリパーゼA_2の産物であるアラキドン酸によって阻害された。したがってアゴニスト刺激によってリゾホスホリパーゼの活性は低下し、リゾホスファチジルコリンレベルの上昇が起こりアゴニスト刺激の効果が増強すると考えられ、リゾホスホリパーゼのシグナル伝達への関与が示唆された。 3.酵母リン脂質生合成系の遺伝子発現の調節 酵母のリン脂質生合成酵素群の遺伝子発現はイノシトール、コリンによって一律に抑制されている。欠失変異、点変異を作成し、これには各遺伝子の上流に共通して存在するコンセンサス配列CATRTGAAが関与していることを明らかにした。またこれらのリン脂質合成酵素の発現に必要な遺伝子、RIC1、SCS1をクローニングし、構造を解析した。両遺伝子は転写因子をコードしていると考えられた。
|