研究課題/領域番号 |
03454150
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
成宮 周 京都大学, 医学部, 教授 (70144350)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1991年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | プロスタグランジン / 受容体 / cDNAクロ-ニング / 遺伝子 / GTP結合蛋白質 / トロンボキサン |
研究概要 |
プロスタグランジン(PG)は、特有の5員環を有する一群のアラキドン酸酸素添加代謝物であり、生体内で多彩な生理活性を発揮している。この作用は細胞膜上にある各PGに特異的な受容体によって発現されている。本研究では昨年我々が明らかにしたトロンボキサン(TX)受容体の構造をもとに以下の実験を行い、PG類の受容体の構造、遺伝子、情報伝達機構について研究を行った。 1.マウスTX受容体のcDNAクロ-ニング.ヒトTX受容体の構造をもとにマウス肺cDNAライブラリ-でPCRを行い、これに相同性のある断片を得た。これをプロ-ブとしてクロンを単離して解析したところこれがマウスTX受容体のcDNAであることが判明した。受容体は341個のアミノ酸より成り、その発現は胸腺、脾などに強くみられた。 2.マウスPGE受容体EP_3サブタイプのcDNAクロ-ニング.上記のTX受容体クロンをプロ-ブとしてマウス各組織・細胞のcDNAライブラリ-でホモロジ-スクリ-ニングを行った。これにより1個の陽性クロンを得、解析の結果これがマウスPGE受容体のEP_3サブタイプをコ-ドしていることが判明した。この受容体はGi蛋白質に連関し、cAMPレベルの低下を起す。発現は腎臓、子宮で強くみられた。 3.ヒトTX受容体遺伝子のクロ-ニング.ヒトTX受容体cDNAをプロ-ブとしてヒトゲノムDNAライブラリ-で受容体遺伝子のクロ-ニングを行った。その結果、受容体cDNAの5'ー非翻訳領域に一致するDNA断片を得た。しかしこの断片には翻訳領域は認められず、遺伝子がいくつかのエクソンに分れて存在することが示唆された。 4.ヒト血小板よりのGTP結合蛋白質の精製.TX受容体に連関するGTP結合蛋白質を同定するため、ヒト血小板膜より数種のGTP結合蛋白質を精製、現在精製受容体との連関を再構成系で検討中である。
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