研究課題/領域番号 |
03454181
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金ヶ崎 士朗 (金ケ崎 士朗) 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012767)
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研究分担者 |
斧 康雄 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (10177272)
大海 忍 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20160046)
上野 郁子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60012738)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1992年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1991年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 感染防御 / 好中球 / O_<2->産生系 / Bリンパ球 / 易感染性 / 好中球機能 / シトクロム / 慢性肉芽腫症 / 食細胞 / 活性酸素 / 殺菌 / スパ-オキシドアニオン / シトクロ-ム / 重傷熱傷患者 / 電子スピン共鳴 |
研究概要 |
本研究では、細菌感染防御の上で必須の機能である好中球のO_<2->産生機構について取り上げ、以下に述べる3点(1-3)を明らかにした。また好中球と同じO_<2->産生系がBリンパ球にも存在することを、新知見を加えて確証し(4、5)、さらに易感染性と好中球機能の関係について慢性肉芽腫症(6)、および重傷熱傷患者(7)に着目し、新知見を得た。 1)O_<2->産生には形質膜と細胞質画分に存在する複数個の蛋白質が必要である。細胞質画分の2種の蛋白質の欠損はCGDとなるため、その遺伝子のクローニングは済んでいた。しかしその蛋白質は分離精製されていなかった。我々はこれらの蛋白質を単一まで精製し、これらが電子伝達そのものではなく、その活性の制御に関わっていることを明らかにした。 2)好中球のO_<2->産生に関与すると考えられる形質膜上のシトクロムについて、種々の部分を識別する抗体を作成するなどして、その形質膜中での存在様式を明らかにした。この結果、大小のサブユニット蛋白質のC末端部分が、細胞質に長く伸長していることが明らかになった。 3)好中球刺激時の、可溶性蛋白質の動向について調査し、特に47kDa蛋白質が刺激時に当該シトクロムの大小のサブユニット蛋白質のC末端部分と結合することを見い出した。 4)先に見い出した末梢血などのBリンパ球のO_<2->産生系について研究を進め、成熟Bリンパ球は好中球のO_<2->産生系と同じ構成成分を持つことを明らかにした。 5)またトランスフォームしたBリンパ球やBリンフォーマ細胞もこれらの構成成分をもっており、そのような細胞は表面抗原を抗体などで架橋するとO_<2->を産生することを明らかにした。 6)X染色体性慢性肉芽腫症には遺伝的ヘテロジェネイティーのあることを見い出した。 7)重傷熱傷患者では、初期に好中球の動員はあるが、血中のオプソニン活性が十分でないため易感染性になっていることを明らかにした。
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