研究課題/領域番号 |
03454194
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
片桐 拓也 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70126100)
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研究分担者 |
鈴木 元 放射線医学総合研究所, 室長 (00179201)
大海 忍 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20160046)
仙波 憲太郎 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70206663)
豊田 裕 東京大学, 医科学研究所, 教授 (90050418)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1992年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1991年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | Tリンパ球 / 抗原レセプター / Fyn / T細胞ハイブリドーマ / MRL / lprマウス / チロシン燐酸化 / GAP / PLCγ / 抗原レセプタ- / 活性化 / 細胞内情報伝達 / チロシナ燐酸化 / 遺伝子操作 / 再構成実験系 |
研究概要 |
自己免疫マウスMRL/lprで異常増生しているTリンパ球において、チロシンキナーゼFynの発現が亢進し、抗原レセプターとの会合量が3倍に増加していることを報告したが、本年度は、こうしたTリンパ球における種々なシグナル伝達分子群のチロシン燐酸化を調べた。その結果、FynとGAP(GTPase activating protein)が恒常的にチロシン燐酸化されていることが判明した。更に、免疫沈降法とキナーゼアッセイとを組合わせることよって、FynとGAPとが会合していることが明らかになった。Fynが疾患の発症に関連することが、fyn遺伝子を消失させた(gene targetting)MRL/lprマウスの解析から示された。現在、自己免疫疾患及びリンパ腫の発症におけるFynの機能について解討している。 前年度、抗原特異的T細胞ハイブリドーマに、正常型、活性型、不活性型及びSH2欠失型fyn遺伝子を導入して発現させると、正常型及び活性型Fyn変異体で抗原応答性が増大することを示した。本年度、Fynの機能解析を目的として、Fyn変異体における抗原刺激後の蛋白質分子群のチロシン燐酸化を調べた。その結果、PLCγ、p95^<vaw>及びMAPキナーゼのチロシン燐酸化が正常型及び活性型Fyn変異体で増大しており、その程度がほぼIL-2産生量と一致していた。以上の事実から、T細胞抗原受容体に会合するFynは、GAP、PLCγ、p95^<vaw>及びMAPキナーゼをチロシン燐酸化してその機能を修飾することによってTリンパ球の抗原応答性や分化に関わっているものと思われる。 更に、本年度、クラスIIMHC遺伝子をマクロファージ上に強制発現させたトランスジェニックマウスを作成することで、Tリンパ球にアネルギー性寛容を導入し得たので、Fynと寛容との関連を解析することが可能になった。
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