研究課題/領域番号 |
03454256
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹下 彰 九州大学, 医学部, 教授 (30038814)
|
研究分担者 |
小林 誠 九州大学, 医学部, 助教授 (80225515)
今泉 勉 九州大学, 医学部, 講師 (60148947)
砂川 賢二 九州大学, 医学部, 講師 (50163043)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | 境界型高血圧ラット / 食塩負荷 / 振盪ストレス刺激 / 高血圧 / 交感神経活動 / GABA / muscimol / 食塩 / 境界型高血圧 / ストレス / ムシモ-ル / ビククリン / 脳室内投与 |
研究概要 |
SHRとWKYの交配により作成した境界型高血圧ラット(BHR)では、食塩負荷あるいはストレス刺激によりはじめて持続性高血圧が生じる。従って、BHRは高血圧の遺伝的素因と食塩負荷あるいはストレス刺激時の血圧上昇との関連機構を検討するのに適したモデル動物であると考えられる。本研究では、BHRにおいて、1)食塩負荷によりストレス刺激時の昇圧反応が増強するか、2)もしそうなら、食塩負荷時のストレスへの過剰反応に中枢性GABA系が関与しているかどうか明らかにすることを目的とした。実験は全て覚醒ラットで施行した。〔成績〕1)食塩負荷により、BHRでは血圧上昇が生じたが、WKYでは血圧不変であった。。2)mscimol(M)(0.1,1.0μg)の側脳室内投与(ICV)による安静時動脈圧の低下は、正常食塩BHRに比し食塩負荷BHRでより大であった。WKYの正常食塩群と食塩負荷群間ではMによる安静時動脈圧低下に相違がなかった。3)M(ICV)による腎交感神経活動抑制は、正常食塩BHRに比して食塩負荷BHRでより大であった。4)食塩負荷BHRでは、正常食塩BHRに比して振盪ストレス刺激時の昇圧反応が増強していた。WKYの2群間ではストレス刺激による昇圧反応に相違がなかった。5)ストレス刺激時の昇圧反応は、M(ICV)により食塩負荷BHRでのみ有意に抑制された。M(ICV)後では、BHRの両群間でストレス刺激時の昇圧反応に相違がなかった、6)ストレス刺激時の心拍数増加はM(ICV)により有意に抑制され、抑制の程度は正常食塩BHRに比し、食塩負荷BHRでより大であった。(まとめ)以上の成績は、1)BHRでは食塩負荷によりストレス刺激時の昇圧反応が増強すること、2)食塩負荷によるストレス刺激時の昇圧反応の増強には中枢GABA系による交感神経抑制の減弱が関与する可能性があることを示唆する。
|