研究課題/領域番号 |
03454271
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田上 八朗 東北大学, 医学部, 教授 (60026911)
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研究分担者 |
照井 正 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (30172109)
高橋 和宏 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (20226822)
相場 節也 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (80159269)
加藤 泰三 東北大学, 医学部, 助教授 (20004898)
工藤 和浩 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (80211209)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1991年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 乾癬 / 補体 / サイトカイン / インターロイキン8 / CSαアナフィラトキシン / インターロイキン 8 / C5αアナフィラトキン / インタ-ロイキン6 / インタ-ロイキン8 / SC5bー9 / 膜攻撃複合体 / 吸引水疱 |
研究概要 |
乾癬や膿疱性乾癬など無菌性膿疱症の病変発症機序に関し、私たちは1976年病変部に特有の白血球走化性ペプチドをみいだした。特有の走化ペプチドは補体由来のCSαとIL-8であることがその後の研究で明かとなった。それとともに、これらの疾患が単に表皮の増殖にとどまらず、むしろ免疫反応にもとづく炎症性疾患であるということが明確になってきた。とくに発症のもとには細胞性免疫反応が重要な意義をもつことを示唆する所見が多数みいだされるよすになった。 本研究では、細胞性免疫の役割と補体系活性化の機序ならびに、両者の関連についてさらに堀りさげてゆくことを目的として種々の検索をおこない次のような成果をえた。 1.補体由来のアナフィラトキシンが病変部、あるいは血中にみいだされることにより、病変部および血中に補体活性化の最終産物も産舌されるのかをSC56-9を指標として調べてみた。乾癬患者ではこれらの物体が増加しており、皮膚が改善すると低下することより、皮膚の動態に補体活性化が関与することが示された。 2.乾癬病変部の組織液中および角層抽出液中のCD4,CD8抗原の量を検索した。その結果、有意に局い可溶性抗原が検出され、本症の病変形成に細胞性免疫の関与が示唆された。 3.病変部角層抽出液中のIL-8およびCSαの含有量と白血球存走活性との関連について調べた。IL-8は病変部ばかりでなく魚鮮癬など非災症性病変部の角層抽出液中にもみいだされた。白血球走化性活性との関係は、CSαとの間に有意の相関がみいだされたが、IL-8との間に相関はみられなくなった。これらのことは、IL-8はTリンパ球疫潤をともなす災症に関係し、そこにCSαアナフィラトキシンの作用が加わってはじめて乾癬特有の表皮内白血球遊走現象が生じるとしい関式を示唆するものである。
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