配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1991年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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研究概要 |
毛成長の維持には、個々の細胞が正常に分裂・分化することはもとより、毛包構成細胞間の協調的な相互作用が必要である。しかし、毛包構成細胞(毛母細胞・外毛根鞘細胞・毛乳頭細胞)各々の細胞生物学的特性の解明は未だ充分ではなく、ましてこれら細胞間の相互作用に関しては全く不明であった。そこで我々は毛成長の制御機構を明らかにする事を目的として、毛包組織の無血清器官培養法の手技を確立し、以下の検討を行なった。 1.マウス毛包組織の無血清器官培養法を用いて、各種サイトカインの毛成長に及ぼす影響を検討した。 (1)a-FGF,b-FGF,TGF-α,IL-6は、毛成長にほとんど影響を与えなかった。 (2)k-FGF,EGF,TGF-β,IGF-1,IL-α,TNF-αは、毛成長(毛伸長・DNA合成)を抑制した。 2.マウス毛包組織の無血清器官培養法を用いて、HGFの毛成長に及ぼす影響を検討した。 (1)HGFは、毛成長(毛伸長・DNA合成)を有意に促進した。 (2)HGFの毛成長促進作用は、抗HGF抗体により中和された。 以上により、HGFは毛成長促進因子として作用することが示唆された。 3.毛乳細胞の培養系を用いて、毛乳細胞におけるHGF産生能を検討した。 (1)毛乳細胞の培養上清中には、蛋白レベルでHGFが産生されている事が、ELISA法により明らかとなった。 (2)毛乳細胞はHGFのmRNAを発現することが、RT-PCR法により明らかとなった。 以上により、毛乳細胞はHGFを発現しており毛成長に重要な役割を演じていることが示唆された。
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