研究課題/領域番号 |
03454279
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 紀夫 東京大学, 医学部(医), 教授 (10010050)
|
研究分担者 |
酒井 一夫 東京大学, 医学部(医), 講師 (40153837)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
|
キーワード | 転移の予防と治療 / マウス腫瘍 / CTCR(腫瘍細胞游出率) / 肺転移 / リンパ節転移 / 局所放射線照射の影響 |
研究概要 |
本研究は転移の予防と治療に臨床の場で役立つような情報を得るために、研究代表者が従来から行ってきた血行転移に関する研究に加えて、研究を包括的に展開するためにリンパ節転移の系を確立することを主目的とした。 これまで使用してきたC3Hマウスの自然発生腫瘍(線維肉腫及び扁平上皮がん)由来の2つの腫瘍系NFSA2ALM1、NR-S1を主として用い、 1)平成3年度には足部に移植した腫瘍から、Popliteal lymphnodes又は、Inguinal lymphnodesへの転移を移植後の腫瘍の成長の時間経過に対比して解析した。又、リンパ節肥大が炎症性の肥大でなく、腫瘍細胞の転移によることをHistologyで確認した。NFSA2ALM1腫瘍系では、肺への腫瘍細胞の游出は、移植後10日前後に始まり、肉眼的結節は3週以上経過して出現したが、Poplitealリンパ節の肥大は2週間前後で出現した。 2)平成4年度にかけて、局所腫瘍への照射の影響について、血中への游出及び肺転移とリンパ節転移とでの違いの可能性も含め研究を進めた。移植7日目の腫瘍部照射により、10-40Gyの範囲で調べたところ、線量依存性にリンパ節転移数も抑制されることが判明した。また、リンパ節部を含む前照射によって、リンパ節転移が増加することもなかった。 3)これらの結果は、肺への血行転移や血中への腫瘍細胞の游出と同様、リンパ節転移についても、腫瘍局所照射は転移抑制的に作用することを示し、従来からの研究成果で示唆されている腫瘍細胞の血中への游出能の実験測定が転移能を予測できるという仮説を支持する。
|