研究課題/領域番号 |
03454288
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西村 健 大阪大学, 医学部, 教授 (70028455)
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研究分担者 |
武田 雅俊 大阪大学, 医学部, 講師 (00179649)
播口 之朗 大阪大学, 医学部, 助教授 (10028459)
新川 久義 大阪大学, 医学部, 助手 (70243227)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / buffy coat / 接種実験 / neurofilament / ハムスター / amyloid蛋白 / ubiquitin / リン酸化 / バッフィコート / ニューロフィラメント / 血小板 / アミロイド蛋白 / ユビキチン / 線維芽細胞 / アルツハイマ-病 / アミロイドβ蛋白前駆体 / ニュ-ロフィラメント / タウ / PHF / バッフィ-コ-ト |
研究概要 |
アルツハイマー病の病因に関してはまだ推測の域を出ない。現在のところ、遺伝、金属中毒、免疫異常、感染などが考えられている。研究代表者を中心とするグループは、遺伝性については家族性アルツハイマーの検討を、金属中毒についてはアルミニウム中毒動物脳の蛋白変化を、免疫性要因についてはアルツハイマー病患者のリンパ球免疫能の変化を検討してきた。本研究ではアルツハイマー病の病因としての感染性要因の関与について、家族性、孤発性アルツハイマー病患者及び健常者から採取した血液buffy coatをハムスターの脳内に接種し、それに伴う脳組織の変化について、免疫学的手法を中心として検討した。また、buffy coat内の病変惹起因子を明らかにするために、byffy coatを各分画に分け、接種実験を行った。接種後18カ月後に脳組織を細胞骨格蛋白である200Kneurofilament、tau、ubiquitinなどの抗体を用いて免疫組織学的に検討した。さらに、病変のみられたハムスター脳を新たにハムスター脳に接種し、継代接種さらには第3世代接種とし、同様の検討を行った。初代、継代、第3世代共に、家族性、孤発性を問わずアルツハイマー病患者buffy coat接種脳では、抗200Kneurofilament抗体で染色される線維造成を胞体内に蓄積する神経細胞を認めた。これらの線維はtau及びubiquitinに対する抗体でも染色された。しかし、健常者のbuffy coatを接種した群では病変は認められなかった。buffy coatの分画ごとの検討では、血小板分画に病変惹起因子が含まれていることが明らかとなった。今回の結果は、buffy coat接種によりハムスター脳内に惹起される病変がアルツハイマー病で惹起されているものに類似性があり、感染性病因を示唆する知見と考えられる。
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