研究課題/領域番号 |
03454314
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
磯野 可一 千葉大学, 医学部, 教授 (70009489)
|
研究分担者 |
岡住 慎一 千葉大学, 医学部附属病院, 医員
榎本 和夫 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (70223659)
福長 徹 千葉大学, 医学部附属病院・第二外科, 医員
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1993年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1992年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1991年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
|
キーワード | ポジトロンCT / ^<11>C-メチオニン / ^<18>F-FDG / 肝機能評価 / 癌の悪性度評価 / 癌診断 / ^<18>F-fluorcdeoxyglacose / ^<11>Cーメチオニン / ^<18>Fーフルオロデオキシグルコ-ス / 腫瘍の機能的分化度 / 腫瘍の再発診断 |
研究概要 |
^<11>C-methionine(^<11>C-MET)自動合成装置が設置された後、^<11>C-METの合成実験を行った。常に一定の製品が作れるようになった後、^<11>C-MET水溶液についてマウスを用いて急性毒性試験、エネルギーピーク試験、放射化学的純度試験、発熱物質試験、無菌試験を行い、合成した^<11>C-MET水溶液の安全性を確認した。臨床検討は肝、膵、食道癌症例に対して行ったが、前二者に関しては^<11>C-METが非癌部肝と非癌部膵に強く集積するため、画像上両者はcold in hotとなり、大きな癌を除いて解析が困難であった。一方、食道癌では^<18>F-FDGと同様陽性画像として描出された。^<18>F-FDGを用いた食道癌症例の検討では、食道癌の悪性度評価、術後の瘢痕と再発の鑑別、治療効果判定に対して有用であったことから糖代謝だけでなく^<11>C-METを用いてアミノ酸代謝も加味すれば、より詳細に癌の特性を知ることができる可能性があると考えられる。現時点では症例数が少なく、十分な検討を行えないため、今後さらに症例を重ねてこれらを検討する方針である。^<11>C-METを用いて閉塞性黄疸肝症例を対象として、ポジトロンCT画像から分肝機能、血漿の分析から肝臓全体としての機能評価の可能性を検討した結果、極端に肝機能が低下した部位はポジトロンCT画像で見分けることができ、この点での有用性を確認できた。しかし、他の多くの黄疸肝症例では減黄後、肝への^<11>C-METの集積度が低下するものの十分減黄された時点でなくとも肝への集積度が正常肝と同等になる傾向があり、ポジトロンCT画像を用いた分肝機能評価に関しては今後に問題を残した。^<11>C-METの肝への集積の意味について今後実験的に検討する方針である。血漿蛋白分画中の^<11>C放射能濃度の測定からは、黄疸肝では肝蛋白合成能が亢進するという従来のin vitroにおける結果と一致したことから、血漿の分析により肝臓全体の障害度を術前に評価できる可能性があると考えられた。
|