研究課題/領域番号 |
03454315
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 徹 東京大学, 医学部(病), 助手 (70134559)
|
研究分担者 |
伊藤 精彦 東京大学, 医学部(病), 医員 (90241984)
窪田 敬一 東京大学, 医学部(病), 助手 (70260388)
万代 恭嗣 (万代 泰嗣) 東京大学, 医学部(病), 講師 (80143444)
渡辺 稔 東京大学, 医学部(病), 医員
下村 一之 東京大学, 医学部(病), 助手
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1991年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
キーワード | 腸間膜動静脈シャント / 部分的門脈動脈化 / 拡大手術 / 肝動脈遮断 / 広汎肝壊死 / 肝組織血流量 / 肝組織酸素分圧 / 胆管血流 / 肝管血流 |
研究概要 |
1.流量可変型ローラーポンプを用いた肝動脈遮断+腸間膜動静脈シャント作製による急性実験:前年度の反省から、スワンガンツカテーテルを挿入し肺動脈楔入圧をモニターし循環血液量をある程度一定の範囲に維持しつつ、肝動脈遮断群と肝動脈遮断+腸間膜動静脈シャント作製群を比較したところ、肝動脈遮断群においても、肝組織血流量および肝組織酸素分圧は肝動脈遮断直後より減少低下する(20〜30%)のに対し、肝動脈遮断後3時間後より上腸間膜動脈血流量および門脈血流量の減少が認められるものの、血液一般肝機能検査・肝組織検査において6時間後まで全く増悪傾向が認められない。一方、シャント作製群においては、上記肝組織の血流量および酸素分圧の減少低下が抑えられる。以上より、肝動脈遮断は肝血流量の減少・肝への酸素供給量の減少をもたらすだけでなく肝末梢循環への悪影響が大きく、腸間膜動静脈シャント作製による部分的門脈動脈化により肝末梢循環の悪化を軽減できるが、全身血行動態が維持され上腸間膜動脈血流量および門脈血流量が維持される限り短時間では肝壊死が起こらない可能性が示唆された。しかし犬における実験においては、各脈管剥離操作に起因する大量のリンパ液漏出にもかかわらず循環血液量を維持するためには大量の輸液が必要なため、実験の時間経過と共に高度の低蛋白血症化が起こり、このことが実験結果にどの様な影響を与えているかが不明である。2.当初本年度の研究実施計画で予定していた、種々の径の腸間膜動静脈吻合作製犬における慢性実験、肝動脈・門脈合併切除を伴う膵頭十二指腸切除及び膵頭十二指腸切除兼肝切除における肝動脈・門脈両再建群と肝動脈非再建+門脈再建+腸間膜動静脈シャント作製群の両群における比較検討、鋳型走査電子顕微鏡を用いての肝微小循環の変化の検討等の諸実験は、上記1の実験進行がはかばかしくないために実施に至らなかった。
|