研究課題/領域番号 |
03454328
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
久保 良彦 旭川医科大学, 医学部, 教授 (70000990)
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研究分担者 |
吉田 博希 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00240309)
田中 邦雄 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (20041840)
笹嶋 唯博 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (20109515)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 内皮細胞 / 磁場 / 静脈グラフト狭窄 / 内膜肥厚 / 再内皮細胞化 / 内皮細胞培養 / 磁石 / 細胞培養 / ガウスメ-タ- |
研究概要 |
I.研究目的 動脈の狭窄、閉塞の発生には、内皮細胞障害の有無が大いに関係している。血行再建に用いられる代用血管や血管拡張術後の再狭窄にもやはり内皮細胞の有無が重要な関係を有することがわかり、内皮細胞化を促進することが再狭窄防止につながるものと考えられる。そこで磁場の生物学的影響の存在に着目し、その内皮細胞増殖効果の有無、至適曝露条件、in-vitroおよび移植代用血管について検討した。 II.研究結果 平成3年度:磁場発生装置として2800ガウスの希土類コバルト磁石4個の組み合わせによる磁極をヨーク内で対抗させるH型磁石を試作し、培養内皮細胞に対する増殖効果を観察し、その有効性が示唆された。 平成4年度:基礎検討にもとずいて同様の条件でin-vitroの有用性を検討した。イヌ前肢静脈を採取して、頚動脈に自家移植し、基礎検討と同様の磁場条件で、隔日に合計5回照射し、移植早期の静脈グラフト内皮細胞再生期における磁場曝露による再生増殖促進の効果を形態学的に観察した。グラフト再内皮細胞化促進効果について観察し、移植後10日目の観察で対照で平均70%に対し磁場曝露群84.5%の再内皮細胞化率でその有効性が示唆された。 III.まとめ 本研究では、磁場の内皮細胞増殖促進効果傾向を捕らえることができたが、磁場の至適曝露条件やその効果の判定には、なお検討の余地が残されている。それらは今後の課題であるが、その有効性が示されたことから、種々の動脈再建術後の画期的な再狭窄予防法として体外的磁場照射装置の開発と臨床応用への道が開けたものと考える。
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