研究課題/領域番号 |
03454375
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉矢 生人 大阪大学, 医学部, 教授 (80028505)
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研究分担者 |
澄川 耕二 大阪大学, 医学部, 助教授 (60028660)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 静脈麻酔薬 / エピネフリン / 不整脈 / プロポフォ-ル |
研究概要 |
炭化水素系吸入麻酔薬によるエピネフリン誘発不整脈増強作用はよく知られた現象である。静脈麻酔薬に関してはサイオペンタールが同様にエピネフリン不整脈を増強することが報告されているが、その他の静脈麻酔薬のエピネフリン不整脈に対する影響に関しては情報が乏しかった。今回我々は静脈麻酔薬であるプロポフォール、エトミデートのエピネフリン不整脈に対する心筋感作用を検討し、ハロセンのそれと比較した。その結果プロポフォールがハロセンと同程度にエピネフリン不整脈を増強すること、及びエトミデートがエピネフリン不整脈に影響を与えないことを明らかにした。さらにプロポフォールの作用の用量依存性を明らかにするためにエトミデートの基礎麻酔下に各種投与量のプロポフォールを持続静注して同様にエピネフリン不整脈に対する作用を検討し、プロポフォールによるエピネフリン不整脈増強作用の投与量依存性、及び血中濃度依存性を明らかにした。以上の結果は既に学術雑誌上に報告を行った(Anesthesiology,1991)。 サイオペンタールの心筋感作作用における心臓のアドレノセプター機構を明らかにするため、フェニレフリン(α1アゴニスト)、イソプロテレノール(βアゴニスト)の組合せ投与を行い、不整脈誘発性を観察した。その結果、サイオペンタールはハロセンと同様にカテコラミンのα1、β作用の両方を介して不整脈を発生させることが明らかになった。この結果は現在学術雑誌に投稿中である。またエピネフリン不整脈におけるβ受容体のサブタイプの役割を明らかにする実験モデルをハロセン麻酔下の犬において作成し、結果を学術雑誌に報告した。(Can J Anaesth,1992)。今後はこの実験モデルを使用し、サイオペンタール-エピネフリン不整脈についてさらに詳細なアドレノセプター機構を明らかにして行く予定である。
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