研究課題/領域番号 |
03454380
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
大村 昭人 帝京大学, 医学部, 教授 (80129981)
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研究分担者 |
謝 宗安 帝京大学, 医学部, 助教授 (10135692)
本間 生夫 昭和大学, 医学部, 教授 (20057079)
片桐 淳 帝京大学, 医学部, 助手 (80177394)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 横隔膜 / 腹部手術 / 振動反射 / 上腹部手術 / 肺合併症 / 胸壁振動 |
研究概要 |
上腹部手術後には著しい横隔膜機能低下が起こり、これが集中治療の進歩にもかかわらず呼吸器の合併症が減少しない理由と考えられている。この横隔膜機能不全に対する治療法は知られておらず、この治療法を申請者等が開発した胸壁振動器を利用して検討すること、且つ胸壁振動器の改良型を開発することが本研究の主要な目的であった。今までの経過としては、先ず振動器を小型化し、マウスピースの代わりに鼻クリップセンサーから吸気、呼気の信号が取れ、患者へ与える不快感が少ない胸壁振動器が出来たことである。次に、この新型胸壁振動器を利用して上腹部手術患者での横隔膜機能への影響を検討した結果、低下した横隔腹機能の明らかな改善(レスピグラフ、ベル型スパイロメータで確認)、血液ガスの改善が見られた。さらに興味あることに、上腹部手術後にはしばしば腹部と上胸郭の位相のズレが見られるが、この位相のズレが吸気時胸壁振動で完全に矯正されたことである。また、興味あることに、下位肋間に、呼気相に一致して振動を行った場合の効果について健常者でレスピグラフを用いて検討した所、同様の横隔膜運動の増強が見られ、これは横隔膜筋電図でも確認出来た。この点を現在上腹部手術後患者でも検討を始めており、同様の横隔膜機能の増強を示唆する所見が得られている。この興味ある肋間横隔膜反射の機序(脊髄での反射レベルの解析)は現在脊椎麻酔患者で検討中だが、麻酔レベルの精密な判定が困難で、結果が一定せず、更に検討が必要と考えている。
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