研究課題/領域番号 |
03454396
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
神崎 秀陽 京都大学, 医学部, 助教授 (80135566)
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研究分担者 |
高倉 賢二 京都大学, 医学部, 助手 (10221350)
前田 道之 京都大学, 医学部, 助教授 (20027329)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | ヒト子宮内膜 / 脱落膜化 / プロラクチン分泌 / プロゲステロン / M-CSF / LIF / アンドロゲン / ペプチダーゼ抗原 / ペプチダーゼ阻害剤 / インタ-ロイキン1 / MーCSF / モノクロ-ナル抗体 / ペプチダ-ゼ抗原 |
研究概要 |
手術摘出された性成熟期婦人の子宮から内膜組織を無菌的に採取し、細切後、collagenase,及びDNase酵素処理して比重の差によって上皮細胞と間質細胞とを分離した。間質細胞をプロゲステロン添加下で培養すると形態学的に脱落膜化が誘導され、同時に上清中に間質細胞の分化の指標となるプロラクチン分泌が誘導される。この系を用いて、生殖系で重要な役割をしていると考えられているインターロイキン1(IL-1)、マクロファージコロニー形成因子(M-CSF)、白血病抑制因子(LIF)、及びアンドロゲンの、内膜細胞分化に及ぼす影響を検討した。更に子宮内膜の免疫染色でペプチダーゼ抗原の発現を検討し、以下の結果を得た。 1.IL-1は添加濃度依存的に脱落膜化を抑制した。IL-1により脱落膜化が抑制されている細胞でも、そのプロゲステロンレセプターmRNAの発現には量的変化は認められなかった。 2.培養子宮内膜間質細胞はM-CSFを分泌しており、その分泌はプロゲステロンによって刺激、維持されている。M-CSF mRNAの発現はプロゲステロン添加で増強することがnorthern blotで明らかになった。一方、腺上皮細胞もM-CSFを分泌しているが、その分泌は性ステロイドに影響されなかった。 3.LIF mRNAは腺上皮、間質細胞の両者に検出されたが、腺上皮に多く認められた。 4.テストステロン添加によって間質細胞からプロラクチンが分泌されることが明らかとなった。この分泌はプロゲステロン添加によって相加的に増加した。 5.間質細胞はaminopeptidase N、neutral endopeptidaseを、腺上皮細胞はdipeptidyl peptidase IVを発現しており、月経周期や妊娠に伴って周期的変化を遂げている。
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