研究課題/領域番号 |
03454402
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
藤井 明和 東海大学, 医学部, 教授 (80055706)
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研究分担者 |
守内 哲也 東海大学, 医学部, 助教授 (20174394)
岩崎 克彦 東海大学, 医学部, 助教授 (10119646)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | ヒト / 先天奇形 / τ-クリスタリン / ホメオボックス遺伝子 / DNA多型 / γ-クリスタリン / 先天異常 / VNTR / 遺伝子変異 |
研究概要 |
1.VNTRプローブによるサザンブロット解析:第2染色体長腕のVNTRマーカー(pYNH24)をプローブとして先天奇形30症例のサザンブロット解析を行なった。その結果、30例中2例において正常なバンドの下に異常な増幅したバンドが検出された。 2.τ-クリスタリン遺伝子の多型パターンと先天奇形との関連:そこで第2染色体の多型性DNAマーカーを用いて、先天奇形と遺伝子多型との関連を検索した。τ-クリスタリン遺伝子をプローブとして、重度先天奇形15例と健常人45例をPst I消化のDNAについて検索すると、多型性のパターンに有意の差が見られた。正常のDNAでは2.1kbと1.7kbのヘテロ接合のバンドの頻度は53%で、1.7kbのホモ接合のバンドの頻度は27%であるのに対し、重度先天奇形ではそれぞれ7%と73%であった。 3.Hox4AゲノムDNAの単離と全塩基配列を決定:Hox4遺伝子群がτ-クリスタリン遺伝子に隣接して存在しているので、2の結果から先天多発奇形がHox4遺伝子群の変異と関連している可能性が考えられた。そこでPCR-SSCP法による解析を進めるためHox4AゲノムDNAの約6000塩基対の全塩基配列を決定し、その構造とアミノ酸配列を明らかにした。 4.Hox4AのPCR-SSCP解析:Hox4A遺伝子のホメオボックス領域の変異を検出することを目的として、Hox4AゲノムDNAの全塩基配列を基に合成プライマーを作製し、28例の先天奇形DNAを用いてPCR-SSCP法で解析した。 5.PCR-SSCP解析の結果:28例の先天奇形DNAを検索したが、現在のところ変異は見い出されていない。 考察:VNTRの変異から出発した本研究は、τ-クリスタリン遺伝子の多型性の解析を経て、形態形成調節遺伝子ホメオボックス4遺伝子群の変異を予測させる実験結果となり、Hox4A遺伝子の全塩基配列の決定として実を結んだ。現在Hox4Aの隣にあるHox4Bに解析の重点を移している。
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