研究課題/領域番号 |
03454456
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
赤川 徹弥 東京大学, 医学部(病)口腔外科, 教授 (20053811)
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研究分担者 |
坂本 泰宏 東京大学, 医学部(病)口腔外科, 助手 (00235194)
柳谷 謙一 東京逓信病院, 歯科, 郵政技官 (90210301)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 温熱化学療法 / CDDP / 腫瘍組織内濃度 / 腫瘍組織内血流 / 抗腫瘍効果 / 温熱療法 / Brdu / 腫瘍組識内濃度 / 腫瘍組識内血流 / 免疫組識学的観察 |
研究概要 |
平成4年度の本研究では前年度の実験結果から加温処置による腫瘍内血流低下が認められたことから、加温処置と抗癌剤投与の併用に際して、血流低下の影響を可及的に少なくする治療順位を検索した。実験腫瘍はマウスMeth-A腫瘍を用い、CDDPは5mg/kgとし(腹腔内投与)、加温処置は43℃、30分間の一回加温とした。治療順位は加温6時間前および6時間後CDDP投与群、加温3時間前および3時間後CDDP投与群、加温直前および直後CDDP投与群とした。これらの各群における抗腫瘍効果ならびに腫瘍組織内CDDP濃度を検索し、加温処置と化学療法の治療順位が抗腫瘍効果および抗癌剤の腫瘍内到達性にどの様に影響しているかを検索した。その結果、抗腫瘍効果では加温単独処置群に比べ、加温直前および直後群に強い抗腫瘍効果が認められ、特に加温直前投与群において著しい腫瘍増殖抑制が観察された。一方、加温6時間前および6時間後、加温3時間前および3時間後では加温単独処置と同程度の抗腫瘍効果が認められたが、CDDPの併用効果は認められなかった。また、腫瘍組織内CDDP濃度の検索でも加温直前投与群において高い腫瘍組織内濃度が認められた。加温6時間前後および加温3時間前後投与では比較的低いレベルで濃度推移が生じるものの、CDDPの腫瘍組織内濃度は長時間持続することが明らかとなった。以上の検索結果からCDDPを用いた温熱化学療法においては加温処置とCDDP投与時期は近接している時に最も効果的であり、加温直後よりも加温直前投与に高い治療効果が期待できるものと考えられた。これらの結果は第30回日本癌治療学会(1992年9月18日 東京)および第1回日中友好医学大会(1992年11月2日 北京 中華人民共和国)にて発表した。
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