研究課題/領域番号 |
03454459
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
石井 純一 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (40222939)
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研究分担者 |
藤井 英治 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (20221541)
岩城 博 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (70107308)
天笠 光雄 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (00014332)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 腫瘍の深さ / 舌癌 / 口腔内走査 / 舌扁平上皮癌のエコー像 / リンパ節転移 / 画像診断 / 舌扁平上皮癌 / 口腔内走査法 / エコー像 / 超音波像 / 転移 / 口腔内走査用探触子 / 口腔癌 / 頸部リンパ節転移 / 予後因子 / 頚部リンパ節転移 |
研究概要 |
われわれは現在までにCT、エコーによるリンパ節転移の早期発見、早期治療に努めてきたが画像診断にも自ずと限界があり、小さなリンパ節の診断は困難なことが多い。一方、舌癌では腫瘍が筋層にまで達していない、いわゆる早期浸潤癌ではリンパ節転移の割合が低いことを経験している。そこで、原発腫瘍の深さを客観的に測定できれば転移の予測もある程度可能ではないかと考えて本研究を始めた。 使用機種はアロカSSD-630、使用周波数は10MHzとした。口腔内走査用の探触子は(株)アロカに依頼し小型の水槽内蔵型の機械走査型探触子を製作し使用した。 健康な成人20名の観察によると、正常な舌側縁の超音波像は舌の長軸に走査すると粘膜表層から舌筋に向って2〜3層に描出され、それぞれ粘膜上皮、粘膜固有層、筋層に相当すると考えられた。舌扁平上皮癌のエコー像は粘膜面を底辺とし筋層に頂点を置く三角形あるいは台形で筋層に比べ低エコーであった。さらに、エコー像と組織像の比較では低エコー域として描出された“腫瘍"部分は病理学的にみると、腫瘍細胞と間質である結合織、脈管や角化物などであると考えられた。腫瘍先端部と舌筋との組織構築を腫瘍と舌筋の界面に着目して「平滑」「不整」に分類するとエコー像の境界所見は組織構築をある程度反映していると考えられた。腫瘍の深さは転移症例でやや深い傾向があった。治療時に転移のみられた症例は治療後に転移が発見された症例より腫瘍の深さが有意に深いものが多かった。 したがって、臨床的には転移がみられない症例でもすでに転移している可能性が示唆され、そのような症例では転移の頻度が高く、選択的頚部郭清術を含めた積極的な治療が必要であると考えられた。
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