研究課題/領域番号 |
03454483
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児・社会系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
作田 守 大阪大学, 歯学部, 教授 (60028751)
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研究分担者 |
野呂 卓司 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員
相馬 俊一 大阪大学, 歯学部附属病院, 助手 (90236141)
中川 浩一 大阪大学, 歯学部, 助手 (60227741)
井上 博之 大阪大学, 歯学部, 助手 (90167271)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | DNA合成 / 遠心負荷 / プロスタグランディン / 骨芽細胞様細胞 / メカニカルストレス / 骨改造 / アルカリフォスファターゼ / MC3T3-E1 / MC3T3‐E1 / アルカリフォスファタ-ゼ活性 / プロスタグランデイン |
研究概要 |
骨改造におけるメカニカルストレスの影響を調べるために、培養骨芽細胞に対する遠心負荷の影響をマウス由来の骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)を用いて検討した。低濃度(0.3-1%)の血清存在下で骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)を30分間遠心負荷すると、負荷後18-22時間でDNA合成が促進した。この促進作用は、高濃度(10%)の血清存在下では認められなかった。さらに低濃度の血清存在下では培養上清中に促進活性が認められた。これは、遠心負荷によって骨芽細胞様細胞から何らかの因子が培地中に放出されたものと考えられる。遠心負荷する時間とDNA合成の促進作用の関係は、3時間の遠心負荷によって負荷後18-22時間でDNA合成の最大促進が認められ、さらに負荷時間を長くすることによって促進作用が消失した。このことから、遠心負荷によるDNA合成の促進作用は、細胞周期のG1期初期に関連した一過性のものであると考えられる。このDNA合成の促進作用は、インドメタシンによって影響を受けずに、C--カイネースのインヒビターのH-7によって抑制された。遠心負荷によるDNA合成の促進作用は、プロスタグランディンが関与している可能性は少なく、C--カイネースが関与している可能性が考えられた。さらに、血清存在下(1-5%)で骨芽細胞様細胞を24-48時間遠心負荷すると、骨芽細胞様細胞のアルカリフォスファターゼ(ALPase)活性およびカルシウムの取り込みが抑制された。遠心負荷する時間を短くするとその抑制作用が減少したことから、DNA合成促進とは違ったメカニズムでALPase活性が抑制されていることが示唆された。以上の結果から、短時間(0-5時間)の遠心負荷は、骨芽細胞様細胞から何らかの因子を放出させ、さらにC--カイネースを活性化させることによって細胞増殖を促進させるが、長時間(24-48時間)の遠心負荷は、細胞の分化機能の発現を抑制させることが判明した。
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