研究課題/領域番号 |
03454484
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児・社会系歯学
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
米津 卓郎 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (90159236)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1991年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | ビデオマクロスコ-プ / 小児 / 歯齦 / 直接的観察 / 毛細四管像 / 歯齦炎 |
研究概要 |
歯齦の健康度あるいは炎症症状を診断するにあたっては、発赤、腫脹、出血、排膿およびスティップリングの有無などの所見によって肉眼的に判定することが多い。しかしながら、肉眼的な判定は主観がはいりやすいのが欠点である。そこで、チェア-サイドで簡単に歯齦の客観的な診断を行う方法を考案する目的で、日本光電工業社製ビデオマクロスコ-プVMSー1200を用いて小児の歯齦表面を10〜100倍大に拡大して観察し、正常歯齦と歯齦炎に罹患した歯齦の所見を比較検討した。 今回の被験対象は、東京歯科大学小児歯科外来に来院し、肉眼的な所見から正常な歯齦を有すると判定した乳歯列期、混合歯列期、永久歯列期の小児それぞれ10名計30名である。被験部位は上顎乳中切歯もしくは永久中切歯の唇側固有歯齦から遊離歯齦部および歯間乳頭部の歯齦表面である。また、歯齦炎に罹患した小児10名についても同様に観察した。 その結果、歯齦表面の観察はいずれの倍率においても鮮明な画像を得ることが可能であり、焦点合わせなどの操作も容易であった。また、100倍大に拡大した画像では、歯齦毛細血管の係蹄数やその形態が歯齦上皮を通して容易に観察することができた。一方、炎症のみられる歯齦では、歯齦縁に波濤状の凹凸がみられたり、毛細血管も歯齦縁まで集塊状に延長するもの、拡張、蛇行がみられるもの、また係蹄内分枝および係蹄吻合がみられるものなど変異に富んでいる所見が観察された。 以上の結果は、第245回東京歯科大学学会例会(平成4年3月7日)に発表した。また、研究は未だ続行中であり、現在症例数を追加するとともに正常歯齦と歯齦炎における毛細血管像の解析を行っている。そしてその結果は、平成4年5月に行われる第30回日本小児歯科学会大会で発表する予定であり、その後は早急に紙上発表にする所存である。
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