研究課題/領域番号 |
03454491
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
渡辺 和夫 千葉大学, 薬学部, 教授 (80019124)
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研究分担者 |
堀江 俊治 千葉大学, 薬学部, 助手 (50209285)
矢野 眞吾 千葉大学, 薬学部, 助教授 (90009655)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 胃液分泌 / 興奮性アミノ酸 / コレシストキニン / 受容体 / 胃潰瘍 / 重炭酸イオン / 塩素イオン / マイクロダイアリシス / 胃機能 / 胃運動 / 中枢神経 / 視床下部 / 胃酸分泌 / グルタミン酸受容体 / カプサイシン / プロゲステロン |
研究概要 |
1.興奮性アミノ酸と抑制性アミノ酸の相互作用を調べる目的で、カイニン酸の胃酸分泌刺激作用に及ぼすGABA受容体作用薬の影響を検索した。GABA_A受容体刺激薬ムシモールを前投与してカイニン酸を投与すると(共に脳室内)胃酸分泌は相乘的に増大した。一方GABA受容体拮抗薬ビククリンを同様に処理するとカイニン酸の胃酸分泌刺激作用は有意に抑制された。GABA_B受容体拮抗薬のファクロフェクの前処理もまたカイニン酸の胃酸分泌刺激作用を初期において有意に抑制した。これらの結果から、カイニン酸の胃酸分泌刺激作用には中枢におけるGABA_A及びGABA_<B >受容体が密接に関与していることが考えられた。 2.中枢ペプチドの胃液分泌に対する影響が調べる目的でコレシストキニン(CCK-8)の作用を麻酔ラットを用いて検討した。コレシストキニンの5ug/ratの脳室内投与により、持続性の胃酸分泌亢進作用が見られ、その作用はCCK-A受容体拮抗薬のL364718(10ug/rat)の脳室内投与によって顕著に抑制された。一方、CCK-B受容体拮抗薬では影響がみられなかった。またCCK-8の静脈内持続注入でも安定な胃酸分泌亢進がみられ、この作用は両側迷走神経切除に影響されなかった。このことから、CCK-8は中枢・末梢の両面から作用するものと結論された。 3.我々は今回、マウス摘出胃の食道噴門側迷走神経の電気刺激により生ずる酸分泌を連続測定する方法を確立した。この方法を用いて、迷走神経を介する酸分泌反応にはヒスタミンの関与が小さいことを示した。 4.上記に関連した研究において、胃酸分泌にはHCO^-_3/Cl^-交換反応が極めて重要な役割を果しており、新しい抗潰瘍薬開発の可能性を示した。また。本研究費により購入のマイクロダイアリシス法により、胃粘膜、中枢神経内のアミン、アミノ酸の測定を開始し、上記の研究を支持する成績を得つつある。
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