研究課題/領域番号 |
03454495
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
高野 達哉 帝京大学, 薬学部, 教授 (40124995)
|
研究分担者 |
恵谷 誠司 帝京大学, 薬学部, 助手 (20221814)
森 雅博 帝京大学, 薬学部, 助手 (00230079)
板部 洋之 帝京大学, 薬学部, 助手 (30203079)
峰尾 千恵子 (峰尾 千惠子) 帝京大学, 薬学部, 助手 (00190710)
今中 常雄 帝京大学, 薬学部, 講師 (50119559)
柳生 靖子 帝京大学, 薬学部, 助手 (60211611)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1991年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | 動脈硬化 / 糖蛋白質 / ビトロネクチン / 細胞外マトリックス / コレステロール / ピトロネクチン / コレステロール・エステル / モノクロナル抗体 / シアル酸 / コレステロ-ル / cDNA |
研究概要 |
動脈硬化病巣には多量の脂質が蓄積しており、血管壁内膜肥厚部位を詳細に調べると、泡沫細胞の細胞質への多量の脂質蓄積と、細胞間への脂質沈着が見られる。この蓄積脂質が結合している細胞間物質を同定することにより、脂質蓄積機構の解析を試みた。家族性高脂血症モデル動物として知られているWHHL(Watanabe heritable hyperlipidemic)ウサギ動脈硬化病巣のホモジェネートを抗原として、動脈硬化病巣の細胞間脂質蓄積部位を認識するモノクローナル抗体EMR1a/212D(212D)を調製した。さらにcDNAを用いた抗原物質解析から、本抗原物質は、Somatomedin B領域、RGD領域、3ヶ所のN型糖鎖結合部位、ヘパリン結合領域を持つ、分子量66kdのウサギ・ビトロネクチン(Vn)であると結論した。なお212D抗体は、Vnのシアル酸を含む部分をエピトープとしていた。さらに、ペプチド部分をエピトープする抗体の調製を試み、スクリーニング後、5株のモノクローナル抗体産生株を得た。これらの株のうち増殖性、抗原反応性を考慮し、244H抗体を以下使用した。244H抗体は、Recombinant Vnを認識することから、本抗体は、Vn・ペプチド部分をエピトープとする抗体であると結論した。244H抗体を用いて動脈壁中のVn・サブタイプの解析を行うと、動脈硬化病巣では66kd Vnの他に、56、50、47kdポリペプチドが見いだされた。動脈硬化病巣の粥腫形成は、動脈弓に近づくにしたがい高くなることが知られている。Vn全てのタイプは、粥腫形成度が高くなると蓄積量の増大が見られた、そのうち56、50kdポリペプチドは、蓄積量の増加が特に著しく、動脈弓においてはその蓄積量の約80%を占めていた。 本研究の結果より、動脈壁へのVnの蓄積機構は、血中濃度の上昇によるものではなく、血管壁で局所的に合成されたか、あるいは、血中から浸潤してきた可能性が高い。
|