研究課題/領域番号 |
03454502
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菱沼 隆則 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (20199003)
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研究分担者 |
水柿 道直 東北大学, 医学部附属病院, 教授 (60004595)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1991年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | プロスタグランジン / モノクローナル抗体 / GC / MS / Δ^<17>-6-keto-PGF^<1d> / エイコサペンタエン酸 / モノクロ-ナル抗体 |
研究概要 |
エイコサペンタエン酸(EPA)は、体内でアラキドン酸カスケードにより代謝され種々の3型プロスタグランジン(PG)に変換される。これら3型PGは微量かつ不安定であるが、EPAの生理学的意義を解明するには3型PGの超微量定量法を確立することが必要である。そこで、今回、GC/MSを用いた生体試料中の3型PGの超微量定量法の確立とその検出量の評価を行なうため、迅速かつ簡便な前処理法を可能とする、抗3型PGモノクローナル抗体の作製を行った。 本研究では3型PGとして、抗血小板凝集作用を有するPGI_3の安定代謝体Δ^<17>-6-keto-PGF_<1α>を対象とした。EPAの牛大動脈内皮細胞を用いた生物変換を行い、約120μgのΔ^<17>-6-keto-PGF_<1α>を得た。同化合物を^<18>O標識化し、得られた^<18>O標識体を内部標準物質として用いる、GC/SIMによる超微量定量法を確立した。つぎに、生体試料中からの3型PGの抽出を迅速にかつ簡便にするため3型PGに対するモノクローナル抗体の作製を行った。すなわち2型と3型の構造の相違である17位のcis二重結合に着目し、同部位のモデル化合物cis-3-hexen-1-olとヒト血清アルブミン(HSA)との結合体を免疫原として特異抗体を作製した。得られたモノクローナル抗体は3型PGと高い反応性を有し、同抗体を用いて作製した抗体カラムは、迅速かつ簡便なΔ^<17>-6-keto-PGF_<1α>の抽出を可能にした。本法を用いる時、健常人の血中から20-80pg/mlのΔ^<17>-6-keto-PGF_<1α>が検出された。さらに、Δ^<17>-6-keto-PGF_<1α>に対するモノクローナル抗体を同様に作製した。同抗体は、Δ^<17>-6-keto-PGF_<1α>との高い反応性を有するため、本抗体を用いた生体試料中のΔ^<17>-6-keto-PGF_<1α>の回収や濃縮を前処理法とするGC/SIM法や、RIAやEIAを用いた直接定量により、各種疾患に伴う含量変化等の検討が可能になるものと考えられる。
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