研究課題/領域番号 |
03454547
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝生物化学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
鈴木 宏治 三重大学, 医学部, 教授 (70077808)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1992年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | トロンボモジュリン / プロテインC / トロンビン / 機能ドメイン / EGF様ドメイン / 血管内皮細胞 / ホモシステイン / 遺伝子発現機構 / 血液凝固制御 / EGFドメイン / エンドサイトシス / サイトカイン |
研究概要 |
トロンボモジュリン(TM)は血管内皮細胞上のトロンビンレセプターで、トロンビンによるプロテインCの活性化におけるコファクターとして機能する。活性化プロテインCは血液凝固第Va因子、第VIIIa因子を分解・失活化し、血液凝固反応を強く制御する生理的に不可欠な蛋白質である。一方、内皮細胞TMはエンドトキシン、TNF、IL-1などのサイトカイン処理により細胞表面から消失すると報告されている。我々は、これまでにヒトTMのcDNAをクローニングし、その推定アミノ酸配列からTM分子内に特徴的な6個の上皮細胞増殖因子(EGF)様ドメインの存在を明らかにした。本科学研究費の補助のもと、TMのEGF様ドメインの役割を明らかにする目的で、site-directed deletionmutagenesisおよび動物細胞発現系を用いて各種リコンビナントTMを作製し、以下の研究成果をあげた。(1)TMのコファクター活性発現にはTM上の6個のEGF様ドメインの中、特に第4、5および6EGF様ドメインが重要である、(2)最低限のコファクター活性の発現には、第4および第5EGF様ドメインが不可欠であり、プロテインCはCa^<2+>を介して第4EGF様ドメインに結合し、トロンビンは第5EGFドメインに結合する、(3)プロテインCのGlaドメインがCa^<2+>を介してTMの第4EGFドメイン上のAsp(349)残基を含む領域に結合する、(4)動脈硬化誘発物質であるホモシステインが血管内皮細胞TMを還元的に変性させて機能を低下させるとともに、TMのmRNA合成を高め、これが異常機能TMの生成につながる可能性があること、などを明らかにし報告してきた。現在、TM遺伝子上の5'側プロモーター領域の単離と構造解析を行い、細胞での発現機構の解析を行っている。今後、これらの研究成果を更に発展させ、TMの内皮細胞でのエンドサイトシス機構をはじめとする発現調節機構を明らかにする予定でいる。
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