研究課題/領域番号 |
03454548
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝生物化学
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
静田 裕 高知医科大学, 医学部, 教授 (50025631)
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研究分担者 |
河本 健 高知医科大学, 医学部, 助手 (50224861)
宮原 馨 高知医科大学, 医学部, 助手 (30229877)
光内 康弘 高知医科大学, 医学部, 教務職員 (60219673)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | ポリADP-リボース / DNAポリメラーゼ / 遺伝子複製 / DNA転写制御 / ステロイドホルモン / cDNA / アルドステロン / コルチゾール / エストロゲン / ポリADPーリボ-ス / DNAポリメラ-ゼ |
研究概要 |
ポリADP-リボシル化酵素は、真核細胞のクロマチンに存在し、種々の核蛋白上に核酸様ホモポリマーであるポリADP-リボースを合成する酵素である。本酵素は広く一般の細胞核に検出され、組織特異性はないが、その含有量は増殖に速い組織、特に癌細胞で高く発現しており近年DNAの複製と転写に重要な役割を果たすことが示唆され、注目を集めている。また本酵素の遺伝子発現は、諸種ステロイドホルモンによって抑制され、その制御の様式が解明される必要があるが、ステロイドホルモンの合成自身が、諸種代謝物質に制御されるので、ステロイド合成の遺伝子レベルでの発現制御の解明が必要である。そこで我々はこれらの事項を解明する為に研究を進め、以下の知見を得た。 (1)ポリADP-リボシル化酵素のプロモーター領域のクローニングを行った。この部位はTATAおよびCAATボックスを持たないが、2個のGCボックスを有している。転写開始点は、ATGコドンの上流99の位置にあり、本遺伝子の発現はCAMPとホルボールエステルによって著明に促進を受ける。 (2)本酵素をin vitroで共存させるとDNAの複製が顕著に促進する。これはα型ポリメラーゼに特異的で、βやγ型の複製には効果がない。すなわちDNA複製のラギング鎖の合成に効果を有するものと考えられる。この効果は抗ポリADP-リボース合成酵素抗体によって特異的に消失することから、修飾反応ではなく、本酵素自身が直接DNAポリメラーゼαおよび鋳型DNAに結合して促進を行うものと考えられる。 (3)ステロイドの作用を調べる一環として、コルチゾール、アルドステロン、エストロゲンを合成する酵素のcDNAを単離しその塩基配列を決定し、さらにその遺伝子の制御機構を解析した。
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