研究課題/領域番号 |
03454549
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝生物化学
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研究機関 | (財)応用生化学研究所 |
研究代表者 |
錦見 盛光 (財)応用生化学研究所, 副所長兼部長 (20022816)
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研究分担者 |
林 豊 (財)応用生化学研究所, 研究員 (70238137)
河合 敏秀 (財)応用生化学研究所, 研究員 (50224720)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ビタミンC / アスコルビン酸 / モルモット / 遺伝子導入 / グロノラクトン酸化酵素 / リポソーム / トランスフェクション / 遺伝子発現 / 壊血病 / 遺伝子欠損 / 偽遺伝子 / 塩基配列 |
研究概要 |
モルモットがヒトと同様にアスコルビン酸(ビタミンC)を合成することができないのは、Lーグロノーγーラクトン酸化酵素(GLO)を欠損しているためである。本研究において、モルモット培養細胞および個体へのラットGLOミニ遺伝子の導入によるGLOの発現を試みた。ラットGLOのcDNAをSV40の初期プロモーターの下流に継いで、ベクターN_2(マウス白血病ウイルスのLTRの下流にTn5由来のネオマイシン耐性遺伝子を持つ)のXhoIサイトへ挿入した構築体を作製した。これをモルモット細胞104Clヘリポソーム法によってトランスフェクトし、200μg/mlのG418に対し耐性になった細胞を得た。その細胞の抽出液のGLO活性をHPLCを用いる活性測定法により調べたところ、0.1〜0.2nmol/min/mg proteinの活性が検出された。さらに、上記のGLOミニ遺伝子を導入した細胞の培養中のメジウムへGLOの基質であるLーグロノーγーラクトンを添加した場合はもとより、GLOより2段階前の前駆体であるDーグルクロン酸を供給するためDーグルクロノーγーラクトンを添加した場合にも、アスコルビン酸が生成することをHPLCを用いて確認した。しかし、培養しただけの細胞中にはアスコルビン酸を検出できなかった。次に、モルモット肝臓へGLOミニ遺伝子を導入することによりGLOを発現できるかどうかを調べた。哺乳動物細胞での発現ベクターpMSGへラットGLOのcDNAを組み込んだ構築体をプラスに荷電したリポソームへ封入し、DNA量で100μgを門脈より注入し、3日後にモルモットを屠殺し、肝臓を固定後、免疫組織化学的方法でGLOの染色を行ったところ、5個体のうち1個体で陽性な細胞が検出された。しかし、肝臓ミクロソームでGLO活性を検出できなかった。これは遺伝子が導入されて発現する細胞の割合が少ないことに基づくものと思われる。
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