研究課題/領域番号 |
03454558
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子遺伝学・分子生理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
曽我部 正博 名古屋大学, 医学部, 教授 (10093428)
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研究分担者 |
谷村 禎一 九州大学, 教養部, 助教授 (20142010)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / SAチャネル / ミュータント / パッチクランプ / 細胞内カルシウム / 培養骨格筋 / 膜張力 / シュウジョウバエ / ミュ-タント / 伸展刺激 / カルシウム / 蛍光測光 |
研究概要 |
本研究はSAチャネルの実体を捉える第一歩として、遺伝学的知識が蓄積されているショウジョウバエを用いて、そのミュータントを分離するスクリーニング法と実験系を確立することを目的としている。初年度は,1.イオンチャネルと細胞レベルのスクリーニング法の確立に力を注ぎ、2年度は,2.ショウジョウバエ骨格筋の培養系の確立とSAチャネルのキャラクタリゼーションを中心に展開し、以下のような結果を得た。(1)超高倍率マルチ計測顕微鏡を用い、パッチ膜の張力と単一SAチャネル活動の同時計測を行い、チャネルを50%活性化するのに必要な張力が約5-10dyn/cmであることを発見した。(2)細胞に定量的な伸展刺激を与えるために、コラーゲン処理した透明な薄いシリコン膜上に細胞を培養し、この膜を伸展する方法と、そこで膜張力を求める方法を確立した。(3)Ca^<2+>がSAチャネルを透過することを利用して、チャネル活性を細胞内Ca^<2+>濃度の変化から評価することを試み、細胞内Ca^<2+>はSAチャネルを介した外液Ca^<2+>の流入を反映しているという強い証拠を得た。(4)、(2)と(3)の手法でSAチャネルを50%活性化するのに必要な細胞レベルでの膜張力を評価したところ、8-16dyn/cmという値が得られ、パッチクランプで得られた結果とほぼ一致することが判明し、この方法が細胞レベルでのSAチャネルの有効なスクリーニング法として使えるということが分かった。(5)ショウジョウバエの胚から骨格筋を単離し、長期間培養できる系を確立した。(6)(5)の方法で調整した骨格筋にパッチクランプを適用し、約90psのSAチャネルを同定し、そのキャラクタリゼーションを行った。(7)湿度・機械感臨受容器のミュータントを行動学的に分離した。以上のように、ミュータント分離のためのスクリーニング法はほぼ確立し、今後この手法を駆使して、実際に有効なミュータントの分離と遺伝子クリーニングを目指したい。
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