研究課題/領域番号 |
03455026
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小山内 実 金沢大学, 理学部, 教授 (50113486)
|
研究分担者 |
鈴木 幸一 岩手大学, 農学部, 助教授 (20003791)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
|
キーワード | イニシャトリン / 無核精子 / 精子の運動性獲得 / イムノブロッテイング / 前立腺 / ヤママユガ / カイコガ / エレドペプチダーゼ / イムノブロッティング / エンドペプチダーゼ / イニシヤトリン / 精包 / BAEEase / イムノブロッテング |
研究概要 |
カイコガ精子には二型ある。いずれも精巣で作られた後、貯精嚢にて射精まで待機するが、無核精子、有核精子束のいずれも動かない。無核精子の運動性獲得因子は、雄生殖輸管の末端に位する前立腺に局在することが、まず突き止められた。次いで、この因子が、前立腺から分泌されるセリンプロテアーゼ型エンドペプチダーゼ、イニシャトリンであることが確認された。この酵素は、アルギニンのC側で、ペプチド鎖を切断する。SDS-PAGEによって、分子量は30kDaと測定された。それから分離されたイニシャトリン標本より抗体を作製した。交尾前の活性上昇は、mRNAの翻訳によって生ずる酵素分子の増加に他ならない。この酵素を、雌交尾嚢に作らせた精包から、BAEEを基質としてassayを行い、HPLCで精製した。極めて不安定で4種のisoformが得られた。その中の2種は29KDa、他の2種は26KDaで、何れもBAEEase活性を表すが、無核精子の賦活能は弱く、30KDa-イニシャトリンの部分解物ではないかと考えられる。29KDaの分子量を持つI型のシーケンスをN末から20のアミノ酸について、GENETYXによる検索を行った。この酵素は、8種の哺乳類のエンドペプチダーゼとの高い相同性を示した。次に、出発材料として雄前立腺を用い、アフィニティカラムを備えたFPLCで精製した。2つのピークが得られ、それぞれ、30KDaと29KDaであった。このKDa-イニシャトリンは、少量で無核精子を賦活した。ヤママユガでも、イニシャトリン類似のエンドペプチダーゼが見出され、無核精子を活性化し、カイコガとは相互互換性も見出された。直し目の有核精子の運動性獲得機構も、カイコガおよびヤママユガ等、鱗し目の無核精子と同一であった。
|