研究課題/領域番号 |
03554008
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
白田 耕蔵 (白田 耕藏) 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80164771)
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研究分担者 |
足立 肇 東芝, 原子力研, 主査
渡辺 信一 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (60210902)
大谷 俊介 電気通信大学, レーザー研, 教授 (60023735)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 非線形光学 / 真空紫外コヒーレント光 / 無反転分布レーザー / 量子干渉効果 / 水素原子 / 真空紫外 / 四光波混合 |
研究概要 |
本研究の目的は真空紫外から更に短波長のコヒーレント光の発生法として知られている気体原子を用いた非線形光学的方法に対し新しい高効率発生法を開発・付加することである。本法の最大の特色は非線形相互作用系に共鳴条件を導入し非線形感受率に大きな共鳴効果を得ると同時に、発生した短波長光に対して生ずる共鳴吸収をゼロ吸収化することであり、レーザー場により生ずる原子系の量子干渉効果を非線形周波数変換過程に拡張、適用するものである。本計画では、原子系として水素原子系を用い、量子干渉効果を生ずるための外場としてはdc電場及びレーザー場の双方を用いることにより、水素原子の共鳴線に対応する波長122、103nmの真空紫外域のコヒーレント光を発生させた。 本計画の開発のポイントは理論的予測を実現させるための実験システムを開発することであった。基本レーザーとしては、時間的にも空間的にもスムーズな波形を持ち広い波長範囲で同調可能な単一モードのパルス色素レーザーを製作することが要点である。また非線形光学実験のため十分な出力も必要である。この仕様を満たすレーザーとして短共振器長の斜入射グレーティングの方式(Littman方式)の発振段と3段からなる増幅器システムの製作を行なった。また従来のLittman方式の難点を克服するために新しい方法を考案し、仕様を十分に満たすシステムが完成させた。また、水素原子の生成法としてマイクロ波放電法については水素ガスのほかに水分子を10%程度添加することにより放電の安定性、水素原子の生成共に大幅に改善する方法を完成させ、水素原子の数密度として最大で5x10^<14>cm^<-3>の達成した。発生したコヒーレント光の強度を絶対校正した光検出器により測定し変換効率として2x10-4を得た。この効率は原子数密度等を考慮すれば従来の常識を越えた高効率であり、本法の実用的有用性が実証された。
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