研究課題/領域番号 |
03555050
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小田 哲治 東京大学, 工学部, 教授 (90107532)
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研究分担者 |
板垣 敏文 東京大学, 工学部, 助手 (60242012)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
1993年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1992年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1991年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 沿面放電 / セラミック反応器 / フロン分解 / 高周波 / 非平衡プラズマ / 汚染ガス / 高周波沿面放電 |
研究概要 |
本研究は平成3年度より3カ年計画で行われたもので、アルミナセラミックリアクタ高周波沿面放電プラズマによりフロンあるいは、他の環境汚染有機物の除去特性を詳細に検討すると共にその分解生成物を調査することにより、より高性能な反応装置を開発する基礎指針を得ようとしたものである。その結果、セラミック高周波沿面放電プラズマは極めて化学的に活性な低温プラズマでありフロン等のガス状環境汚染有機物の分解に有効と判明した。具体的には、CFC113フロンの他に、トリクレン、アセトンの単独、混合での分解実験を行い、更に、他のハロゲン系有機物、四塩化炭素、113-トリクロロエタン、12-ジクロロエタン、ジクロロメタンなどもその対象として分解実験を行い、大気中100ppmから、1、000ppmで存在している場合、90%以上分解できること、分解率が50%前後の中間状態では、中間生成物として様々な塩化物が検出されること、特に、四塩化炭素の分解ではホスゲンが検出されるが、放電電力を増加させて分解率が90%以上となると中間生成物である各種塩化有機物はなくなり、炭酸ガスや水分となり、塩素は塩酸に変化することが判明した。また、これまでのところ、二酸化窒素の生成はほとんど認められずN_2Oのみが検出されること、窒素、酸素いずれのみのキャリアガス中でも非平衡放電プラズマにより分解反応が認められること、また、空気のみを予め放電に曝した後に汚染ガスと混合しても時間依存性はあるが分解が認められること、トリクレンにおいては極めて微弱な紫外線(2553A)の照射により100%近く分解することなど極めて多くの知見が得られ、高周波沿面放電によるガス処理が広い汚染対象ガスに対して有効な処理手段であること、エネルギー効率もかなり高いことが明らかとなり実用化上究めて有望なことが実証できた。
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