研究分担者 |
青木 伸夫 昭和電線電纜(株), 超電導事業推進室研究開発課, 課長
横水 康伸 名古屋大学, 工学部, 助手 (50230652)
早川 直樹 名古屋大学, 工学部, 助手 (20228555)
松村 年郎 名古屋大学, 工学部, 助教授 (90126904)
大久保 仁 名古屋大学, 工学部, 教授 (90213660)
後藤 泰之 名古屋大学, 工学部, 講師 (70178458)
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配分額 *注記 |
16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1991年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
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研究概要 |
本研究では,次世代の超伝導電力伝送の技術的可能性を実証することを目的として,一貫超伝導送電モデルシステム(PROMISEと略称する)を試験的に構築した.PROMISEは,超伝導変圧器,超伝導限流器,超伝導ケーブルから構成されている.これら3種類の超伝導機器は大容量クライオスタットに収納され,液体ヘリウム温度(4.2K)に保持される.目標送電容量は,6kV-1500kVAである.3年間の研究期間中に冷却試験および通電・課電試験を計6回実施した.主要な研究成果は,以下の通りである. 1.数回の合成試験により,PROMISEが世界初の6kV-1000kVAの送電容量を有することを実証した.高圧側に対地電圧6kVを課電した状態で,177Aの循環電流を通電することに成功した. 2.超伝導限流器が優れた限流機能を示し,他の超伝導機器が過大な事故電流によってクエンチに至ることを実際に防止した.これは,将来の超伝導送電において,限流器をもってクエンチ電流レベル協調を図ることができることを意味している. 3.PROMISEのクライオスタット(ケーブル部の5mおよび変電所部分を含めた総容積:854l)に対して大容量の液体ヘリウムを充填する技術を確立した.パワーリ-ドからの熱伝導によるクライオスタットへの侵入熱は,全侵入熱の75%〜90%を占めている. 4.超伝導線のクエンチ部分からの熱によって多量の気泡が発生する場合には,液体ヘリウムの動的な絶縁破壊電圧が著しく低下することを明らかにした. 5.極低温冷媒中の絶縁破壊電圧について,液体窒素を対象として面積効果・体積効果が存在することを実験的に明らかにするとともに,ワイブル分布を用いた統計的解析によって理論的にもその存在を立証した.
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