研究課題/領域番号 |
03555057
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松浦 孝 東北大学, 工学部, 助手 (60181690)
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研究分担者 |
小野 昭一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00005232)
大見 忠弘 東北大学, 工学部, 教授 (20016463)
室田 淳一 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (70182144)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | ECRプラズマ / ラングミュア吸着 / エッチング遅れ時間 / 完全選択性 / 異方性 / 選択エピタキシ / 超高清浄化 / 窒素添加効果 |
研究概要 |
本研究では、ラングミュア吸着層の形成を利用して完全選択性を有する異方性エッチング技術を完成させることを当初の目的とし、選択性プラズマプロセスに注目して研究を展開した。今年度(最終年度)の成果は以下のとうりである。 1.ECRプラズマエッチングにおいて、超高清浄化によりウェハ表面への還元性の汚染を除去し、イオンエネルギーを制御して損傷を抑制したうえで、塩素ガスに窒素を添加するとエッチング異方性が向上する。この時のn^+ポリSiの側壁表面をESCAにより直接分析することにより、N原子が側壁に化学吸着しSi-N結合が形成されるために異方性が向上する事を明らかとした。このN原子の吸着したn^+ポリSi表面は、クリーンルーム雰囲気に曝されるだけで酸化されてしまう事を見いだした。 2.エッチング速度の窒素添加量依存性は、エッチングが窒素と塩素の競争反応によるラングミュア型の吸着・反応によるとして良く説明できる。さらに、窒素の添加・無添加時の横方向オーバーエッチング速度から、塩素・窒素ラジカルの微細間隙での移動と不活性化を評価した。 3.同じ高清浄ECRプラズマ装置を用いて、H_2添加ArプラズマでSiH_5を分解する方法で、基板非加熱Si低温選択エピタキシャル成長と、SiO_2上のみへの選択多結晶Si膜堆積、及びそれらの間での選択性の逆転が可能である。このSi選択エピタキシャル成長時におけるマスクSiO_2表面上には、SiO_2エッチングに抑制効果のあるSi゚原子がSiH_4に起因して表面吸着している事を、ESCA分析により明らかとした。さらに、選択性逆転は、イオン照射で誘起されるSiH_4の分解成膜反応と、水素ラジカルによる化学エッチング反応が競争的に寄与する事が原因となっている事を明らかとした。
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