研究課題/領域番号 |
03555058
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
高橋 隆一 富山大学, 工学部, 助手 (80019223)
|
研究分担者 |
平田 豊明 大阪真空機器製作所, 開発本部, 開発課長代理
池田 長康 富山大学, 工学部, 教授 (10222895)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1991年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
|
キーワード | トロイダルプラズマ / プラズマフリー / スパッタ装置 / 薄膜 / 半導体用電極材料 / 緻密・均一性 / エレクトロマイグレーション / ストレスマイグレーション / プラズマフリ- / エレクトロマイグレ-ション / ストレスマイグレ-ション |
研究概要 |
最も安定なトロイダルプラズマ並びにプラズマフリーで高品質な膜を形成できる新しいスパッタ技術を開発し集積回路電極用A1膜を形成した。 1.多層膜形成のためにターゲット電極を2組有するトロイダルプラズマ式スパッタ装置を製作した。磁界はNdFeB磁石により発生した。 2.A1プレーナリングターゲットを用いて装置の直流放電およびスパッタ特性を測定した。ターゲット裏面にNdFeB磁石を配置した場合、0.5mTorr以下の低ガス圧まで安定放電が持続し、ターゲット印加電圧が300Vと低下した。このことはターゲット面近傍で面に垂直な磁界成分を増加させれば、高エネルギーγ電子の封じ込めが強くなり、よりプラズマフリーで膜形成が行えることを示唆している。 3.上記と平行してA1薄膜を形成し、形成膜の構造・特性を調ベた。膜の評価をX線回折法、SEM、ダブルビーム分光光度計などを用いて行なった。A1膜厚が0.5μm以下の膜では、表面は極めて平滑であり、鏡面反射率も90%を越え高い値を示した。これは表面SEM写真の観察結果とも良く対応している。また膜厚に関係なく、A1(面心立方格子fcc)の(111)面、(200)面、(220)面の回折ピークが見られ特定の優先配向はとらず、ランダム配向のX線回折パターンを示した。 4.A1薄膜の抵抗率の変化が結晶構造、結晶粒径に依存するために、抵抗率を低抵抗率測定器を用いて詳細に調べた。膜厚の増加(0.07-1μm)並びにArガス圧の減少(0.5-10mTorr)につれ、抵抗率は5から2.5μΩ・cmに減少し、結晶粒界の少なく表面平滑性に優れた緻密な薄膜が形成できた。 5.今後は実際に膜に電流を流した場合や加熱した場合における電気的特性と結晶性・微細構造との関係を膜厚並び電極の配線幅等を変化させて詳細に調ベることを予定している。
|