研究課題/領域番号 |
03555062
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
河野 博之 愛媛大学, 理学部, 教授 (50006144)
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研究分担者 |
三宅 潔 日立製作(株), 日立研究所, 主任研究員
笹尾 真実子 核融合科学研究所, 助教授 (00144171)
和田 元 同志社大学, 工学部, 助教授 (30201263)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1991年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 負イオン源 / 電子刺激脱離 / 熱負イオン放射 / 粉末試料 / 水素負イオン / 陽イオン刺激脱離 / アルカリ負イオン / 電子刺撃脱離 / 塩型水素化物 / イオン収率 / 電子衝撃脱離 / 塩類粉末試料 |
研究概要 |
正イオン源に比べて負イオン源は開発が非常に遅れており、従って、高性能で簡便な負イオン生成技術の発展が、世界的に強く求められている。その要請に応えるべく、全く新しい負イオン源を設計試作すると共に、色々な条件下で、その性能を調べた。3年間の成果などを要約すると、次の通りである。(1)イオン生成部が1cm^3以下の小型軽量にも拘わらず、粉末試料(NaHなど)を背後から電子衝撃するために、負イオンの全放射電流値が10^<-5>〜10^<-8>Aと大きく、(2)全放射電流密度は10^<-4>〜10^<-7>A/cm^2となり、(3)イオン収率(衝撃電子1コ当りの負イオンの収率)は10^<-2>〜10^<-5>と高く、(4)今迄にH^-,D^-,Li^-,Na^-など、電子親和力が1eV以下の原子については負イオン化が容易なことを実証しており、また、(5)粉末試料(例えばLiH)をAr^+で衝撃しても同様にLi^-が得られること、又、(6)CaH_2粉末は唯単に加熱(800〜900K)するのみでも、H^-が生成されることも見出している。一方、(7)電子衝撃中に酸素ガスを導入しても、NaHなどからのH^-は不変であるが、NaFからのNa^-やF^-は増大することなどを明らかにし、また、(8)H_2ガスを導入してもH^-は増大しないことから、NaHやLiHからH^-が直接生成されることをつきとめている。また、(9)NaH等の電子衝撃によりH^+も容易に生成されることを実証し、(10)H^±の生成量と衝撃電子電圧との相関性について実験式を確立し、現在、その理論式の創案を進めている。 以上の研究成果は、英文印刷発表7件、口頭発表18件(国際会議の4件を含む)の形で公表されており、また、詳細は約120頁の研究成果報告書に載録されている。
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