研究課題/領域番号 |
03555066
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 岐阜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
北川 恵一 岐阜工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (20043086)
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研究分担者 |
中村 修平 三重大学, 工学部・電子工学科, 助教授 (70109297)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 複合体 / 誘電体 / 誘電率 / 複素誘電率 / 抵抗率 / マイクロ波 / Sパラメ-タ |
研究概要 |
導電性粒子・樹脂系複合体の高周波領域(マイクロ波帯まで)に於ける電気物性(抵抗率、誘電特性など)を研究するため、筆者らは導電性粒子にカ-ボンブラックとエポキシ樹脂を混練した試料を用いて検討してきた。電気的損失の大きいこの試料の電気特性を調べる手法として、ネットワ-クアナライザを用いて、電気信号の入射波に対する反射波及び透過波の比、即ち、Sパラメ-タを用いて研究を進めてきた。今回、温度特性を調べるため、中空のケ-ブルを試作し、そのセルの特性を評価し、複合体の電気特性について検討した。 初めに、試作した測定用セルの温度に関して評価した。約30cmの長さの測定用セルの中央部を加熱(約95℃まで)し、その両側の接続ケ-ブルへの熱の伝導を防止するため、測定用セルの両端付近に水冷用のタンクを付けた。この様にして試作した測定用セルの温度制御及び熱に関する性能は予想以上であった。 次に、この測定用セルを用いて、前述した複合体の試料で温度の変化に伴う電気特性を測定し、検討した。測定の一例として、前述した複合体の内、抵抗の温度係数が正であるPTC試料と係数が負であるNTC試料について温度特性を測定した結果、前者では、降温時の比誘電率は昇温の時より大きく現れ、後者のNTC試料では、逆に降温時の比誘電率は昇温時より小さく現れる履歴現象があった。その差は大きいところで約5%になった。この差は試料に起因していることは明らかであるが、測定用セルにも一因があることが認められた。測定用セルの材質、表面などの加工精度を含め、測定の精度を良くすることが今後の課題として残った。 今後、2台目として測定精度の良い、再現性のあるデ-タのとれる測定用セルを試作し、複合誘電体の温度変化に伴う電気特性の測定し、検討したい。
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