研究課題/領域番号 |
03555154
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
香川 豊 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50152591)
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研究分担者 |
斉藤 真佐旺 (株)日軽技研, セラミックス研究室, 主任研究員
渡辺 修一郎 (株)日軽技研, 取締役電子室長, 研究室長
張 東植 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (90092270)
前田 正史 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70143386)
大蔵 明光 文部省宇宙科学研究所, 教授 (90013151)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 指向性酸化 / 溶融Al合金 / Al_2O_3 / Al合金複合材料 / in situ製造プロセス / 複合材料組織 / 生成機構 / 最適製造条件 / 指向性窒化 / 溶融アルミニウム合金 / in situプロセス / 生成モデル / シミュレーション / 熱的特性 / 力学的特性 / Al_2O_3-Al合金複合材料 / 金属 / セラミックスin situ複合材料 / 指向性酸化法 / アルミニウム合金(Al-Si-Mg) / 生成速度 / 金属複合材料 / モデル化 / in situ(その場)観察 |
研究概要 |
溶融金属を酸化性雰囲気中で指向性酸化させることにより、酸化物/金属複合材料を製造するプロセスならびに得られる複合材料の組織について検討した。研究では、アルミニウム合金(Al-Mg-Si系,Al-Mg-Cu系,Al-Mg-Ni系,Al-Zn-Si系)を用い、乾燥空気中900℃〜1500℃の温度範囲で指向性酸化法によるバルク状Al_2O_3/金属系複合材料を製造し、製造条件と得られた複合材料組織の関連性、生成速度に及ぼす温度ならびに乾燥空気中の酸素分圧の影響、生成した複合材料の組織、組成分析を行った。また、これらの実験結果をもとに生成機構モデルを作成した。その結果、バルク状の複合材料をin situで生成させるためには三元素合金が必須であり、酸化後に主酸化物となるAlよりも酸化物生成のエネルギーが小さいものと大きいもの(たとえばMgとSi)を含むことが好ましいことが明らかとなった。製造時の温度は1100℃前後が好ましく、この温度で製造した複合材料ではAl_2O_3相の体積率は〜70vol%であり残りの30vol%は残留Al-Si合金であった。また、Mgを5〜10wt%、Siを10wt%程度含むアルミニウム合金を用いて前記温度範囲で製造した複合材料中のボイドは1vol%以下であった。Al_2O_3/Al合金複合材料中のAl_2O_3相ならびにAl合金相は三次元的な構造であり、この構を持つ複合材料が得られることが指向性酸化法を用いた場合の大きな特徴であることが確かめられた。指向性酸化法によるAl_2O_3/Al合金複合材料をマトリックスとし、マトリックス中にSiC繊維、SiC粒子を複合化したハイブリッド型複合材料を製造することが可能であった。ハイブリッド型複合材料では、強化相の体積率は最大30vol%までは良好な複合化が得られた。この他にも本研究の手法は指向性窒化法にも応用可能であり、実際にAlN/Al合金複合材料が製造可能であることが確かめられた。
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