研究課題/領域番号 |
03555155
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山口 正治 京都大学, 工学部, 教授 (90029108)
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研究分担者 |
安田 健 日立製作所, 日立研究所・日立研究室, 主任
芦田 喜郎 神戸製鋼所, 材料研究所・材質制御研究室, 室長
乾 晴行 京都大学, 工学部, 助手 (30213135)
西谷 滋人 京都大学, 工学部, 助手 (50192688)
白井 泰治 京都大学, 工学部, 助教授 (20154354)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
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キーワード | 金属間化合物 / TiAl / 冷間圧延 / 再結晶 / 層状組織 / 組織制御 |
研究概要 |
化学量論組成に近い組成を持ったTiAlのpolysynthetically twinned crystals(PST結晶)を育成し、その常温における冷間圧延を行った。破壊せずに圧延できる程度(圧下率)は、圧延面と圧延方向に対するラメラ組織の方位に依存するが、ラメラ境界に沿ってせん断変形が起こる場合には、50%もの圧延圧下を達成できる。 圧延圧下率の向上をはかるため、冷間圧延したPST TiAlの再結晶過程とそのメカニズムについても研究した。その結果、圧延によって増大した硬度の回復は、転位が主として消滅する第1段階と変形双晶が消滅する第2段階にわたって起こることが判明した。圧延圧下率が、20%以下ではラメラ組織が保存されたまま回復・再結晶が完了するため、中間焼鈍を繰り返しつつ圧延をつづけることが可能である。また、この特異な再結晶過程を説明し得るメカニズムを提案した。 本研究の後半になり、PST TiAlに環境脆化が起こり得ることが明らかになり、合金元素添加により、この環境脆化を抑制することを試みた。その結果、Cr、Mo、VあるいはMnの添加により環境脆化が抑制され得ることが明らかとなった。特に、Cr添加が有効であり、極く最近、我々は、Cr添加PST TiAlが、2元のPST TiAlよりはるかに容易に50%まで圧延できることを確認した。
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