研究概要 |
石油精製に代表される高温高圧水素ガスを取り扱うプラントでは,水素が鋼中に溶解し,炭素と反応してメタンガスを生じ,その圧力によって時にはプラントの損傷に至る。その危険性を予知するため,高温型水素検出器の開発に取組み,以下の成果を得た。 (1)文献データを集め,測定された値と水素浸食の可能性を判断するデータベースを作成した。 (2)専用の電気化学測定器を自作し,うまく作動することを確認した。 (3)半年間に亘る長期連続測定を実施し,水素拡散係数および水素透過係数共に再現性良く得られることを確認した。 (4)センサーの周囲に空気が存在すると,固体電解質にホール伝導が生じ,うまく作動しない。その原因究明と対策を講じた。 (5)高温型水素検出器が開発できたので,実プラントに設置して測定する予定である。
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