研究課題/領域番号 |
03555163
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
嵐 治夫 東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (80006155)
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研究分担者 |
山内 康弘 三菱重工業株式会社, 長崎研究所, 主任
吉原 章 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (40166989)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | 光CVD / エキシマーレーザー / イオン導電体 / 薄膜 / エキシマ-レ-ザ- |
研究概要 |
近年、石油や石炭などの化石燃料の利用に伴う大気汚染、CO_2の排出による地球の温暖化などの環境破壊、化石燃料の枯渇などが問題となっており、これにかわる新しいエネルギー資源の開発が様々な分野で行われている。我々は次世代のクリーンなエネルギー源として水素エネルギーを考えている。水素は水から製造することができ、また燃焼してエネルギーを放出した後には再び水に戻るためリサイクル可能で環境破壊の心配がないという大きな特長を有している。水から水素を効率よく製造する方法として高温水蒸気電気分解が提唱されている。水素を利用したクリーンな発電システムとして固体酸化物燃料電池があり、現在これらについて研究開発が行われている。高温水蒸気電気分解と固体酸化物燃料電池においてはイオン導電性の固体電解質材料が重要な役割を果たすので、高いエネルギー変換を行うには、高い酸素イオン導電性を有するイオン導電性薄膜を作成する技術の実用化が急務となっている。 この様な状況から、本研究では、近年、半導体超格子薄膜の作製に急速な進展を見せているエキシマーレーザーCVDの手法をイオン導電性薄膜の作製に適用し、高性能イオン導電性薄膜創製へのブレークスルーを図ることを目的とした。 本研究ではArFエキシマーレーザーCVDにより、Zr、Yのジピバロイルメタン塩(dpm)、Zr(dpm)_4、Y(dpm)_3とTi(dpm)_2(O・C_3H_7)_2のMO原料を用いて、イオン導電体ZrO_2-Y_2O_3系及び電子-イオン混合導電体ZrO_2-TiO_2-Y_2O_3系の薄膜作製に成功した。これらの膜は配向成長した結晶性の良いもので、高いイオン導電性を示した。 本研究により高温水蒸気電気分解及び固体酸化物燃料電池用の高性能をもつイオン導電性薄膜作製の実用化のための指針を明らかにすることが出来た。
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