研究課題/領域番号 |
03555196
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
野中 敬正 熊本大学, 工学部, 教授 (50040423)
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研究分担者 |
田村 修治 東京有機化学工業(株), 東京研究所, 主席部員
上村 康子 熊本大学, 工学部, 助手 (70203487)
栗原 清二 熊本大学, 工学部, 講師 (50225265)
木田 建次 熊本大学, 工学部, 助教授 (00195306)
江川 博明 熊本大学, 工学部, 教授 (50040358)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1991年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 不溶性殺菌剤 / 第4級アンモニウム基 / ホスホニウム基 / 抗菌活性 / 大腸菌 / 黄色ブドウ球菌 / 球状共重合体 / 吸着 / 第4球アンモニウム基 / 固定化殺菌剤 / 枯草菌 |
研究概要 |
従来、生活用水は塩素などの水溶性殺菌剤によって殺菌されており、残存塩素が水中の熔存物質と反応してハロメタン類などの発ガン性物質を生成することおよび残留殺菌剤による環境汚染が問題になっている。これらの問題を解決するためには不溶性高分子を母体とする不溶性殺菌剤が有効であると考えられる。我々は、下に示す除菌および抗菌能をもつ樹脂を製造することができた。 (1)メタクリル酸グリシジル(GMA)を一成分とする球状共重合体にトリエチルアミン(TEA)、N,N-ジメチル-n-オクチルアミン(DMOA)、N,N-ジメチル-n-ドデシルアミン(DMDA)、N,N-ジメチル-n-ヘキサデシルアミン(DMHDA)、を導入して第4級アンモニウム基をもつ樹脂RCG-TEA、RCG-DMOA、RCG-DMDA、およびRCG-DMHDAを製造した。これらの樹脂は、E.coli(グラム陰性菌)やS.aureus(グラム陽性菌)に対して抗菌性を示した。窒素導入量の大きい樹脂ほど高い抗菌性を示した。走査電子顕微鏡観察により菌体が樹脂に吸着されることを確認した。樹脂による低分子の吸着を種々の条件下で検討した。抗菌性は樹脂と菌体との吸着に基づく接触により発現することを推察した。 (2)GMAを一成分とする球状共重合体に、トリエチル、トリブチル、およびトリオクチルホスフィンを導入して、ホスホニウム基を有する樹脂RCG-TEP、RCG-TBPおよびRCG-TOPを製造した。これらの樹脂は、E.coliおよびS.aureusに対して抗菌性を有することを見いだした。その抗菌性はホスホニウム基中のアルキル基の長さや官能基の違いのみならず、ホスホニウム基を導入した樹脂母体の違いによっても影響されることがわかった。
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