研究課題/領域番号 |
03557002
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡戸 信男 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (50060140)
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研究分担者 |
細谷 安彦 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (60100145)
工藤 典雄 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (60014239)
林 英生 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40033203)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1992年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1991年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | 神経標識法 / 神経形態 / 細菌毒素 / 神経細胞 / 脊髄 / 運動ニューロン / コレラ毒素 / 大腸菌毒素 / ガングリオシド / ラテックスビーズ / Bacterial toxins / labelling method / dendrite / Axon |
研究概要 |
細菌毒素による神経標識法を開発するために研究を行った。コレラ毒素Bサブユニット(CTB)と易熱性大腸菌Bサブユニット(ECB)は何れも神経細胞膜抗原であるGM1ガングリオシッドに対して強い親和性を持つが、脊髄運動ニューロンの逆行性標識に極めて有効であった。しかし赤痢菌ベロ毒素、ボツリヌス菌毒素、破傷風菌毒素では神経を標識出来なかった。神経標識能のない毒素はGM1ガングリオッシドには親和性がなく、この点が問題と考えられた。 細菌毒素による二重標識を行うために、CTBとETBを別々に認識し、互いに交差のないモノクローナル抗体の作製を試みた。しかし60%以上のエピトープが共通の両者を別々に認識するモノクローナル抗体の作製は不可能であった。従って二重標識を行うためにGM1ガングリオシッドに親和性のある別の細菌毒素を検討した。候補として黄色ブドウ球菌毒素成分のロイコシジンを精製することを試みた。ロイコシジンの大腸菌での大量発現を行うために遺伝子の組込みを試みたが、発現は不可能であった。 細菌毒素による神経標識は高感度である反面、モレによる拡散の結果、目的とする以外のニューロン群までも標識する欠点があった。この点を克服するためにCTBをラッテクスビーズ(L)と結合させたCTBLを利用した。L自体も小さいものだと軸索輸送されるので、直径126nm以上のものを用いた。その結果、拡散は完全に抑えられ、標識感度も10-20倍高まった。CTBLを利用することにより細菌毒素による神経標識法の利用範囲は更に大きくなった。
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