研究課題/領域番号 |
03557041
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
宮保 進 福井医科大学, 副学長 (70019884)
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研究分担者 |
荒井 郁男 電気通信大学, 電子工学科, 助教授 (90017400)
鈴木 務 電気通信大学, 電子工学科, 教授 (10017311)
久津見 恭典 福井医科大学, 医学部, 助手 (20169999)
中井 継彦 福井医科大学, 医学部, 助教授 (40019609)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1993年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | マイクロ波 / 非接触生体変位測定 / モニタリング / 心機能 / 非接触 / トップラセンサー / 大動脈脈波速度 / 心尖拍動 / 非接触非侵襲生体計測 / 生体微小変位 / 大動脈脈波伝搬速度 / 左室壁運動 |
研究概要 |
マイクロ波とは波長30cmから1cmの超高周波電磁波のことであり、その周波数領域は1GHzから30GHzまでである。マイクロ波はその波長領域の違いにより、生体とのかかわりは体表反射、体内反射、透過、熱雑音、吸収等の種類に分けられる。例えば10GHZ波長域のマイクロ波はその伝搬が空気中や衣類などで可能な一方、生体表面の反射係数は1に近く、ほとんど透過しない。これは臨床上用いるMHz領域の超音波が生体を透過するが肺や腸管等の含気のある臓器で透過しないという特性と相補的な特性である。この特性を生体計測に逆に利用することが本研究の着眼点である。 これまでにもマイクロ波の体表反射波を利用した呼吸や心拍動の非接触生体計測が幾つか試みられている。実用化を目指した頸動脈センシングの研究もなされているが、その単一信号を用いる位相干渉法ではセンサと生体の距離により検出感度が変化してしまうため、測定対象が本来静止していない生体情報の定量的解析、評価には問題があった。 そこで本研究では、この感度の距離依存性を克服するため荒井、鈴木らの提案した二位相信号法を用いたマイクロ波ドプラセンサ(以下センサ)を用いて臨床応用を試みた。即ち、(1)生体に直接触れることなく非接触に生体微小変位の検出を試み、従来の接触型トランスデユーサーにて得られた心機図との対比を行なった。また、(2)非接触的大動脈脈波伝搬速度の計測の実用化と心尖部拍動信号から左室前壁壁運動異常の検出を試みた。さらに、(3)着衣下でも体表反射信号の検出が可能な特性を利用し、患者モニターとしての有用性について検討した。また、(4)微小な変位検出可能な特性を生かし開胸犬を用い虚血、再灌流時の局所壁運動異常の検出を行なった。 今回用いたセンサには、既存のセンサには見られぬ幾つかの特性が考えられる。 第一に本センサの最小検出可能変位幅(変位分解能)は、距離約50cmにておおよそ数μmであり、物標として円形振動板を持つ加振器を用いた検討では振動変位幅の変化に対する出力信号の直線性は良好であった。したがって、視覚あるいは他のセンサでは認識不可能な微小な変位も検出可能と思われた。ただし、生体からの距離がある際には空間分解能が悪いため感度の評価にはマイクロ波反射面積の正確な設定が必要である。 第二は非接触計測であることの利点で、一つにはエネルギー損失がない点である。これは脈波測定の際、従来の接触型センサでは、トランスデューサーの加圧の加減により容易に波形が変化することより理解できる。さらにもう一つには清潔操作が可能な点である。以上の特性を十分活用することにより、広い臨床応用があると考えられた。
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