研究課題/領域番号 |
03557042
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松森 昭 京都大学, 医学部, 講師 (70135573)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1992年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1991年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | 遺伝子増幅法 / ポリメラーゼ連鎖反応 / エンテロウイルス / コクサッキーウイルス / 心筋炎 / 心筋症 / カルディオウイルス / ピコルナウイルス / ポリメラ-ゼ連鎖反応 / コクサッキ-ウイルス |
研究概要 |
近年、拡張型心筋症の病因としてウイルス性心筋炎の関与が注目され、遺伝子レベルでの検索が報告されるようになってきた。 今回我々は多くのエンテロウイルスおよびカルディオウイルスRNAを検出可能な感度が高いポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法の開発を行った。多くのエンテロウイルスRNAを検出することが可能であるコクサッキーB3ウイルス(CVB3)遺伝子の5'末端に対応する195塩基の領域を増幅することができるPCRプライマーを作製した。C3H/HeマウスにおけるコクサッキーB3ウイルス性心筋炎では、PCR法により心筋内ウイルスRNAは、亜急性心筋炎の時期にあたる感染後21日後まで検出することができ、従来のウイルス分離法よりも長基にわたって検出が可能であった。 また、コクサッキーウイルスと同様に心筋に対する親和性の高いピコルナウイルスであるencephalomyocarditis(EMC)ウイルスについてもPCR法を開発した。プライマーは5'非翻訳領域を増幅するものを開発した。培養細胞を用いた検討では、ウイルスの100コピーを検出できることが判明した。DBA/2マウスにおけるEMCウイルス性心筋炎モデルでの検討では、従来の方法ではウイルス分離が陰性となった後もPCR法により3ヶ月の長期にわたりウイルスRNAが検出できた。 本研究により開発されたPCR法によるエンテロウイルスを含むピコルナウイルスRNAの検出法は従来のウイルス検出法に比し、短時間かつ簡便で感度も高く、臨床的に極めて有用であると考える。
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