研究課題/領域番号 |
03557096
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
阿知波 一雄 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (10012626)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 不斉水素化 / 不斉触媒 / ポドフィロトキシン / 不斉合成 / リグナンラクトン / 不斉金属錯体 / 不斉ホスフィン配位子 / 光学活性カルボン酸 / 光学活性 / 不飽和カルボン酸 / 不斉ビスホスフィン配位子 / 光学活性リグナン / Rh錯体 / イタコン酸類 / 軸不斉ビアリ-ル |
研究概要 |
研究者は、高効率(高い選択性と触媒活性)不斉ビスホスフィン配位子設計のためのオリジナルなコンセプトである“Respective Control Concept"を提出し、これまでにRh(I)錯体として非常に優れた不斉水素化触媒を開発して来た。それらは、一方のホスフィノ基として電子供与性の高いものをもち、もう一方はアリール基をもち、その各々で触媒活性を高めかつエナンチオ選択性を高めるように働くものであるが、それらのなかでBCPM類やBPPM類はアミノケトン類や不飽和カルボン酸類の不斉水素化に非常に優れており、各種の光学活性アミノアルコールやカルボン酸類の合成に応用され医薬品等の光学活性な生理活性化合物の合成に用いられてきた。またDIOP類のなかでMOD-DIOPは、不飽和カルボン酸特にイタコン酸類の触媒的不斉水素化(常圧〜5気圧、常温〜50℃)に非常に優れていること(触媒効率=500〜5000turnover,約90%ee以上)が明らかとなり、これを鍵反応とするポドフィロトキシンに代表される光学活性リグナンラクトン類の非常に効率的な合成に応用し、制ガン剤の実用的不斉合成への道を拓いた。また軸不斉をもつ配位子BIMOP類を開発し、これらがRh(I)錯体のみならずRu(II)錯体を用いる不飽和カルボン酸類の不斉水素化に有効であることを見いだし、光学活性リグナンラクトン類の不斉合成に利用できることが分かった。またポドフィロトキシン類の合成中間体の選択的不斉水素化に利用できることが分かった。またそれら不斉水素化メカニズムに対して考察を加えた。また軸不斉をもつMOC-BIMOPを開発しイタコン酸類の不斉水素化に利用できること明らかにした。さらに他のいくつかの新規な不斉ホスフィン配位子を開発し関連の触媒的不斉合成に応用した。
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