研究課題/領域番号 |
03557099
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中西 守 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (90090472)
|
研究分担者 |
伊藤 博康 浜松ホトニクス, 筑波研究所, 研究員
森川 馨 国立公衆衛生院, 衛生薬学部, 室長 (40147020)
藤田 昌彦 国立公衆衛生院, 衛生薬学部, 部長 (00083741)
鈴木 和男 国立予防衛生研究所, 抗生物質部, 室長 (20192130)
荒田 洋治 東京大学, 薬学部, 教授 (40011499)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
1992年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1991年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
|
キーワード | 共焦点レーザー顕微鏡 / 画像処理 / カルシウムイオン / 細胞内情報伝達 / カルシウムシグナル / 核シグナル / 蛍光性分子ロータ / Hoechst33342 / 共焦点レ-ザ-顕微鏡 / カルシウムイメ-ジング / DNAイメ-ジング / リンパ球 / 好塩基球 |
研究概要 |
細胞情報のイメージング技術の開発のため、本年度はまず、細胞内情報の光学的セクショニング法の開発を進めた。特に、ヘリウム・カドミウムレーザを光源とする共焦点紫外レーザ顕微鏡により、細胞内カルシウムイオン動態のイメージングにおける種々の問題点を検討し解決した。そして、iodo-1を用いたカルシウムイオンの2波長蛍光画比の測定を可能にし、単一細胞でのカルシウムイオン濃度の共焦点画像の観察を行った。その結果、1)リンパ球や好塩基球の抗原刺激に伴い、カルシウムシグナルが細胞質だけでなく核にまで伝達されること、2)抗原刺激後、カルシウムイオン濃度は細胞質よりも核でより大きく上昇することが明らかになった。また、Hoechst33342とTMA-DPHを用いた核と細胞膜のイメジング技術を確立し、核へのカルシウムシグナルと細胞周期、ならびに、プログラム細胞死(アポトーシス)との相関をイメージング法により追究する技術を開発した。一方では、新規蛍光試薬の開発にも取り組み、蛍光性分子ロータを用いた細胞骨格蛋白質の動態を追究する新技術を開発した。そして、アレルギー反応の初期過程での細胞膜から核へのインフォメーションフローの実体をイメージング法により追究する技術を確立した。また、超高速画像処理技術の開発のためには、まず、高速マイクロマニュピュレーション技術と共焦点技術とを組み合わせた測定技術の開発に成功した。ついで、共焦点レーザ顕微鏡によるライン走査の技術の確立について検討した。ライン走査法により、細胞内局所部位でのミリ秒の反応速度の違いを追究できることを示した。ただ、ライン走査の場合、短時間に何度も特定の部位の共焦点画像の測定をレーザ照射により行うため、レーザによる光反応の影響が心配された。そこで、レーザの出力に対しても検討を加え、ライン走査によるミリ秒での細胞情報のイメージング技術の開発にも成功した。
|