研究課題/領域番号 |
03557108
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
牧 正敏 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (40183610)
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研究分担者 |
岡田 弘 国立京都病院, 臨床検査科, 科長
亀山 正樹 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60150059)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1991年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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キーワード | カルシウム / カルシウムチャンネル / カルパスタチン / カルパイン / カルモジュリン / スプライシング / PCR / パッチクランプ |
研究概要 |
コラゲナーゼ処理したモルモット単一心筋細胞に微小ガラス電極を用いたinside-outパッチクランプ法でイオン電流を記録し、種々の実験を行なった。まず、Caチャンネル活性化細胞質分画から抗カルパスタチン抗体を用いて吸収実験を行なうと、Caチャンネル活性維持が失われることから、カルパスタチンの重要性が強く示唆された。さらに機能領域を同定するため、遺伝子工学的に大腸菌で発現させたカルパスタチンのドメインL1およびドメインLの効果を調べた。Caチャンネルを活性化する効果はそれぞれ有意に認められたものの、その効力は弱くcell attachedパッチでのCaチャンネル活性を100%としたときの10-20%であった。この原因およびカルパスタチンとの関連を以下のように考察した。カルパスタチンばかりでなく細胞抽出液に含まれる補助因子の介在が必要な可能性がある。カルパイン阻害ドメインの構造-機能相関解析から、繰り返しドメイン間で保存された3つの領域のうち、B領域が阻害に必要であること、A、C領域は阻害に必要ではないが機能増強するメカニズムとしてカルパインのカルモジュリン様領域と相互作用することが示唆された。カルモジュリン様領域にはCaとの結合に必要なE-Fハンド構造がある。このような構造はCaに関係した種々の蛋白質やイオンチャンネルにも見いだされている。カルパスタチンとこれら蛋白質との相互作用により可能性に興味がもたれる。また、カルパスタチンが効力を発揮するにはATPおよびその非加水分解型誘導体の存在が必要である。サイクリックAMP依存性キナーゼによる活性化も観察され、多くの因子が関与している可能性がある。これらの点についてさらに検討する必要がある。
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