研究課題/領域番号 |
03558001
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
西田 靖 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00005315)
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研究分担者 |
湯上 登 宇都宮大学, 工学部, 助手 (60220521)
長澤 武 (長沢 武) 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (10118440)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
1992年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1991年度: 13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
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キーワード | VpxB加速器 / マイクロ波-プラズマ相互作用 / イオンプラズマ波 / 電子プラズマ波 / プラズマ波エコー / ランダウ減衰 / プラズマ / マイクロ波ウェ-ク場 / VpxB加速法 |
研究概要 |
本研究の主たる目的は、プラズマ中に励起される大振幅電子プラズマ波を使用した、高エネルギー線形電子加速器の開発である。特に、本学で実験的にその存在を示した「VpxB加速法」の原理を使用し、従来方式より加速勾配の格段の増大を図る。加えて、これらの現象は本質的に非線形現象が基礎となっているため、実用的線形加速器の開発をめざしながら、同時に多くのプラズマ中の非線形現象の解明を行う。 2年間にわたる研究では、最終目標であるプラズマ利用電子線形加速器の開発に到るさまざまな段階の第一歩を踏み出したところである。すなわち、効率よく大振幅電子プラズマ波を励起するためには、短パルスマイクロ波源が必要である。このパルス幅は電子プラズマ波の周期程度であることが要求される。今回主に使用したマイクロ波源はf=2.86GHzであるので、パルス幅として、1nsec程度が要求される。しかし、現状では60-70nsecが最小であり、これを短パルス化する事が必須条件である。さらに、今回購入したxバンド等(9.5GHz)のマイクロ波源のパルス幅は約0.8μsecであるので、これを0.5nsec程度の短パルス波源へ改造する必要がある。そのための技術開発も現在進行中ではあるが、未だ完成していない。これは今後の重要な研究課題である。これらの技術的課題とは別に、当初予期しなかった、大振幅イオン波の励起や時間領域におけるプラズマエコーの発見などプラズマ物理学に取って重要な多くの成果が得られた。 さらに、プラズマを使用しない真空型の電子線形加速器もVpxB加速法に基づいており、従来方式では期待できない高効率の加速器の製作が可能である。それらに関する成果も上がりつつある。 外国の動向を見るに付けても、プラズマ利用加速器を、他の研究機関とも共同しながら、早く実用化する必要があると痛感している。
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