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『成唯識論』の哲学思想-認識論を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 03610011
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 印度哲学
研究機関筑波大学

研究代表者

竹村 牧男  筑波大学, 哲学思想学系, 教授 (20175699)

研究期間 (年度) 1991 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード『成唯識論』 / 認識論 / 三性説 / 立分説 / 安慧 / 陳那 / 陳那(Dignaga) / 法相宗 / スティラマティ(安慧)
研究概要

本研究は、法相宗の根本聖典である『成唯識論』を基に、唯識の哲学思想の内容と意義とを解明しようとしたものである。『成唯識論』は、漢訳文献であるが、当時のインドの思想界の状況を豊かに伝えてくれている。テーマは、認識論においたが、唯識思想ゆえにおのずから存在論等も扱うこととなった。
平成3年度の研究成果としては、特に『成唯識論』の伝える安慧の認識論・存在論について、詳しく解明した論文をまとめた。そこに見られる安慧の三性説は、サンスクリット語・チベット語文献に見られるステイラマティのそれと必ずしも合致しないこと。また、安慧の相分・見分を遍計所執性と見る理論は、護法の批判に照らしたとき、種々の問題があることを指摘した。
平成4年度の研究成果としては、唯識学派における認識に関する理論の展開についての論文をまとめることができた。唯識の、外界なくして認識が成立すると説く、その構造がどのように考えられてきたかを、弥靭・無著・世親・陳那、そして『成唯識論』等に辿ったものである。その中には、二分説的表現や三分説的表現があったが、いずれも相分、見分の二分は依他起説であるとしている。平成3年度の研究成果と考え合わせたとき、唯識の源流から、安慧のような認識論はなかったことがはっきりしたのである。
なお、従来、私は三性説研究を行ってきた。本研究は、私の三性説研究の一環として行われたものであるが、2年間の本研究の遂行を通じて三性説研究をまとめ、学位請求論文としえたのは幸いであった。

報告書

(3件)
  • 1992 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 竹村 牧男: "『成唯識論』の伝える安慧の三性説について" 『哲学・思想論集』(筑波大学 哲学・思想学系). 第17号. 45-68 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Makio TAKEMURA: "'Sthiramati's Tri-svabhava Doctrine as Seen in Cheng Wei Shi Lun'" Studies in Philosophy. No.17. 45-68 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 竹村 牧男: "『成唯識論』の伝える安慧の三性説について" 『哲学・思想論集』(筑波大学 哲学・思想学系). 第17号. 45-68 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 竹村 牧男: "唯識の探求ー『唯識三十頌』を読む" 春秋社, 300 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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